今日の授業は経済学、文学、ソルフェージュ。
経済学の授業は考え事をしていたら終わっていた。
文学の授業は気づいたら半分すぎていた。
「金色夜叉」を授業でやっているのだが、
非常におもしろい。
前にやった「野菊の墓」も最高だった。
特に野菊の墓。民子が僕の脳内に出来上がるまでに。
ソルフェージュはとてもムツカしい。
そうね、恋愛くらいムツかしいわ。
帰りの電車ではyes,mama ok?ばかり聴いていた。
胸が熱くなる。でも今度はiPodじゃあないのよ。
彼らの音楽が僕の心を砕いて行くのだ。
地下の道を走っていた電車が地上に出たとき、
街は既に暗く、窓が月の破片のように淡く光っていた。
何故3年経って10年経って変わらないことなど何もないのだろう。
月の軌道だけではない。遠く離れて行ってしまっているのは。
あの子も今は遠い。昔に戻りたい、と思いたくはないが、
必然的にそう考えてしまっている自分が情けなく思う。
あの子の声が好きだった。あの子の目が好きだった。
あの子の背が好きだった。あの子の髪が好きだった。
あの子の話が好きだった。あの子の手が好きだった。
あの子の顔が好きだった。あの子の歌が好きだった。
問題があったとしたら、彼女達にそう言えなかったことだ。
ついに明日はレコ発ライブ。
気合いを入れねば。
だって、明日はデートみたいなもの。
好きな子を含めたみんなと遊びに行くなら、
楽しいだけですむんだけれども、
言ってみればこれは一対一。
彼女を楽しませれば好かれるかもしれないし、
ボロを出したら嫌われるかもしれない。怖いがやるしかない。
とことん好かれたいもの。