幻燈日記帳

認める・認めない

キスがしたいの



明日は土曜日なんだよ。明日は。


家は落ち着く。神奈川は落ち着かない。
あの町では未だにルーズソックスが生きている。


ソファに座って「恋のおもかげ」という曲を聴きながら、
ちょっとした試行錯誤をしているが、よおわからん。


自分の過去の音源をパソコンに整理しようものの、
何故か容量をアホみたいに食うので、
どういうことだ、と調べてみたら、そういう仕様だそうだ。ファック。


部屋の散らかり具合はもう、どうしようもない。


久方ぶりにミラーボールを灯している。超気分いい。


課題のギターが思うように弾けない。
だって、全然練習していないんだ。
練習しようとするとなんも出来ない。
あまりにも多くのことを考えてしまうのです。
最初は簡単なことなんです。
今はあのこ、どうしてるんだろう、とか、そういうことで、
ギター練習していると、段々と、
今はあのこ、だれの腕の中、いやらしい顔で、となっていく。
次第に僕は怖くなっていくの。
そういうときには松田聖子を聴く。
「チェリー・ブラッサム」とかああいうシングル曲。
謡曲は凄いと思う。
何も考えなくても意識に入ってくる。
そしてなんだかんだで残っていく。
これほど儚くも美しい音楽は他にはない。
でも最近はその歌謡曲もあまり質がいいものがないね。
それは「歌い手の意志」をねじ込んでいるからではないだろうか。
謡曲はプレゼンのようなものであって欲しいと常に思っている。
『こういう夢はどうだ』
というプレゼンを、リスナーが金で買って夢を見る。
ところが最近は『私はこう思う』という意志を持ってしまっている。
リスナーはそこに金を出して共感を得ようとする。
共感なんて言うものは金で買うものではない。
だから違法ソフトが氾濫するのかもね。


はい、おやすみ。きみも言って。おやすみ、って。ねえ。言えよ。