幻燈日記帳

認める・認めない

jet set 森田



牛乳を買いにいくついでにカセットテープを買いにいった。
バイトで働いている人間はとても退屈そうにしている。
僕は現状を目で捕らえようと必死である、必死である。


最近いい音楽にすごく恵まれている。
見るものすべてにヒントあり。
聴くものすべてにハズレなし。
とでもいったところだろうか。


さっきから鳥肌が納まらない。
原因はドイツのバンド、
ファウストの「ファウスト」を聴いているからだ。
決してこれを聴いている間、
僕に向けられる家族の視線が冷たいからではない。
(母親はすごく怖がっていた)
あまりにも格好よすぎる。めくるめく世界。
本当の世界だったらこんなに変わらない。
なんて美しいのだろう。素敵すぎる。骨抜き。
夢中。抱いて。結婚して。同じ墓に入りましょう。
セカンドも欲しいが今月はもうあまり、
お金がない。だって豊田道倫の2daysに行くから。
あ、でもね安く買ったんですよ。785円だったんですよ。
前から欲しかった紙ジャケットじゃなくて、
95年に日本で再発されたやつなんだけど、
盤面の文字が微妙にピンクがかっていて可愛い。


大学。
通学でストーンズの「サタニック・マジェスティーズ」を2回。
あとはゆらゆら帝国の「つぎの夜へ」
今日だけで6回聴いた。超名曲。


一コマ授業が空いたので図書館で武満徹さんの、
自選映画曲集みたいなのを聴く。
砂の女」の音楽が凄かった。怖い。
多分感動したんだろうけど、
怖い、っていう理由もあって、泣いた。


作・編曲法の授業でフュージョンの話しになる。
フュージョンのグループのたとえとして、
先生が選んだのはなんと「シャカタク」だった。
大笑いして突っ込んでしまった。シャカタクはないだろう。と。
そうしたら先生も笑いながら「じゃあウェザー・レポート」
って言ったけど、ほとんどの人解っていなかった気がする。
授業中に話すのもあんまり感心しないんだけど、
相変わらず会話のレベルの低さには参る。


帰りの電車ですごく可愛い男子高校生を見かけて、
(美少年とかイケメンとかじゃなくとにかく可愛かった)
はー、僕もこんだけ可愛かったらよかったのに。
と感心していたんだけど、よおく見てみると、
そのこは女の子だった。喉仏も出ていない。
はて、じゃあなんで彼女はこんな格好をしているんだ、
と考えると、そういえば、学校の先輩で、
病気の関係で日光に当たるといけない、
っていう人がいる事を思い出して、
あら、これは不謹慎だ、申し訳ない。と思っていたら、
彼女は半袖だったので、そのセンは消えた。
いろいろ考えたがそういう趣味のひと、ということで落ち着いた。
僕は志村貴子さんの描いた「放浪息子」を思い出していた。
彼女は、新百合ケ丘で降りた。ダブルミーニング