幻燈日記帳

認める・認めない



最近はよくギターを弾いている。
一ヶ月くらいほとんどと言っていいほど弾かなかったので、
最初の頃は指が痛かった。
もうすぐライブがあるので、その練習も兼ねている。
どんな曲をやるのか、まったく決まっていないけれども、
これから少しずつ、ライブをやっていこう、と決心しました。


部屋にあるレコードをやたら聴いています。
明日はDJイベントもあるので、それの下ごしらえでもあります。


最近は倉咲ゆりんさん(現在は愛に改名)の曲を聴いています。
僕の大学の人らしいのですが、とんでもない天才だと思う。
シンバルに頼らない音の破裂の仕方、
一方的に描かれている歌詞、極端なミックス、
大胆なアレンジ、ぶっといシンセサウンド、瑞々しいメロディ。
すべてがロックやポップスのやり方から逸脱し、
現代音楽や、クラシック的なものへと、
胎内回帰しているようにも取れる。
「すべての音楽を過去にする」と、後輩が言っていたけれども、
これは確かに早すぎた世紀末サウンド
遅すぎたノストラダムスと、言えるかもしれない。
ときどきインダストリアルな彼女の音楽は、
はっきり言って、最高なのだ。


個人的には「pure boy」がすごく好き。
2分半くらい尺はあるんですが、全部Aメロ。
これは、現在の多くのポップミュージックが、
延命措置というなの、展開を続けて行くスタイルに対する、
アンチテーゼだと、僕は取っている。
僕自身の曲も2分半とかの曲が多くて、
それもやっぱり「最近の曲は長過ぎる」というのがあって、
そこに対して反発していたのだけれども、
ここまでやられたら、お手上げだ。エンディングも衝撃的だ。
最近追加された新曲も、最高なのだ。
「ハッキリしてょ☆」というタイトルで、
4、5トラックと、かなり限られた音数の中で世界を確立しているし、
サビでは、「馬鹿・ドヂ・マヌケ
阿呆・嫌い・許せない」と歌っている。
これは豊田道倫でいうところの、
「乳首を強く噛みすぎた」(雨のラブホテル)であり、
郷ひろみでいうところの、
「処女と少女と娼婦に淑女」(How many いい顔)でもある。
言葉でもって相手を殺すのである。
今、もっとも新しい音楽を追究しているのは、
彼女かもしれない。
そんな彼女のこれらの音源は、
20年後にP-VINEあたりがリリースするに違いない。
http://www.myspace.com/kurasakiyurin