幻燈日記帳

認める・認めない

冬のオルガン



レコーディングが終わって家に着いたのは5時だった。
風呂に入ろうと思っていたのだけど、部屋にカバンを置いたら、
そこには布団が敷いてあるのでそこに飛び込むのがマナーというものだ。
しかし、私のような体型をしていると、そうだな、
やはり風呂に入らないと身体がべとついているのがわかる。
普段私がいかに汗を流して幸せな寝床に就いているか、というのを再確認した。
8時間は寝たい私の意思とはうらはらに起きたら6時間しか眠れなかった。
眠い目をこすり、シャワーを浴び、コミティアの数日前に、
友人とskypeで取り交わしたおつかいの品をカバンに詰め込みでかける。
久しぶりの(といっても数週間振り)うどんを小川町で食み、
新宿に出て成年漫画を数冊、タワーでももクロの新曲も購入。
バトルアンドロマンス以降、個人的な大当たりは、
「サンタさん」くらいなのですが、何故か義務感で毎回買ってしまう。
楽曲派、と言われるところに分類されているだろうな、
とは思っていたのだけど、もう彼女たちが歌ってるだけで幸せな気持ちになるようになってしまった。
本屋で体力と財力を使ってしまったので8Fも見ずに小田急線に乗って友人の住む駅まで。
もちろん不安はあった。というのも今日、その友人は一度も電話に出ていない。
とはいえ行ってみないと気がすまない質なので、
と書いてみてやはり自分に嘘はつけない。その日、私はひまだったのだ。
ひまでしょうがなかったので、行ったらきっと電話も繋がって、
なんていうことを期待していたのだが、やっぱり電話には出ない。
学校も卒業してしまった。住所もわからない。
しばらく途方に暮れて、ロマンスカーに乗って新宿に帰ることによって気持ちをチャラにした。
その友人は、未だに電話が繋がらない。男の名は、佐藤優介といいます。