幻燈日記帳

スカート・澤部渡のせつないまいにち

状況がダンス



目をさます。時計を見る。10時か。
うーん、今日は作曲に一日充てて…それから…うーん…
時計を見る。12時。
空腹で目が覚めてしまった。
外へ食事を摂りに自転車にまたがり、
今日の天気の素晴らしさに気分がよくなる。
たまに行くカレー屋、最近みつけた汚い中華料理屋のどちらもが開いてなかったために、
簡単に済まそう、と駅の近くのたこやき屋みたいなところでたこやきを買う事に。
メニューを見ると塩のたこやきがあった。
ソースがあまり得意ではない僕にとってはうれしいメニュー。
とてもいい気分で塩で!と注文して代金を支払い、たこ焼きを受け取る。
なんて健全なサイクル。私にはとてもいい顔で塩味のたこ焼きを頬張る私が見える!
自転車の荷台にたこ焼きを置いたとき、ふわっと香ったのは確かにソースのそれだった。
想像の上のいい顔がとたんに曇りだした。
ソースのかかったたこ焼きなんて今更食べたくないよ!
でも、ここで、あの、これ多分ソースです…というカードを出したとき、
「え、いいだろ、それぐらい…」という顔をされたら、
私は立ち直れないほどのダメージを負うだろう。それは明白だ。
「こういう日もあるさ、帰ってソース味のたこ焼きを食べようじゃないか」とA。
今にも泣き出しそうな顔で「でも注文と違うじゃない!」と言い出すB。
「とはいえクレーマーみたいになるのもつらい」と消極的な事を言い出すC。
「これで言ってみて店員さんの顔が曇ったら作曲なんてやめて一日眠ろうじゃないか。
幸い私はイヤな事も眠ると忘れてしまうタイプだ。それでどうだ」
と3人の意見をまとめ、意を決して「あのー、これってソースですよね…」と言うと、
「あっ!そうでした!塩でしたよね!すみません!すぐ作り直します!!」
といやな顔もせず、ひたすら明るく対応してくれた。
作り直してくれた塩のたこやきはとてもおいしく、
その後の作曲作業もいいのが出てきたのでよしとしたい。