幻燈日記帳

認める・認めない

庭師の憂鬱



もう10代ではないんだなあ、とときどき思うようになってしまった。
インプットとアウトプットのバランスが、
10代のときとは変わってきてしまった。
いいことかわるいことなのかわかるのはまだまだ先のことになりそうだ。
10代は10代であれがよかったのかわるかったのか、もはやわからない。
20代もうやむやになってしまうのだろうか。


ぐうたらなわたくしは昼前に起きることに成功した。
ちょっと前までは起きたらすぐ飯のことを考えるぐらいだったのに、
最近は暑さもあってか食欲が落ちてきて、
1時間ぐらいPCに向かって娯楽と仕事を行き来した。外は暑そうだ。
このまま布団に染み込んでいきたいのをぐっとこらえ、身支度をはじめる。
ブリッジに『ひみつ』の追加納品を。
(『サイダーの庭』増版分はさまざまな事情が重なり、
パッケージングをはじめて外部に投げました。
なのでシュリンクがパリッとしています。
そして今回の納品はなんと工場から直接の郵送!!
もし店頭で手に取って「暖かみがない」「DIY精神に欠ける」
とおっしゃるならばその気持ちがミュージシャンを殺すこともあり得るゼ
だけれども気持ちはわかるゼ 自分を殺すのはいつでも自分だゼ)
普段は自転車で吉祥寺→渋谷→学芸大学→徒歩10分なのだが、
趣向を変えて自転車に乗らず地元の駅→高田馬場→目黒→バスにしてみた。
渋谷の人ごみを進まなくていいのは気持ちがちょっと楽だった。
行きがけでずっと積んでしまっていた山中ヒコさんの、
「死にたがりと雲雀」の1巻を読み進める。
終盤の見開きでの絵に息をのんだ。これから面白くなってほしい。
そちらを読み切ってちょいちょい読んでるカッレくんシリーズも。
いつもより時間がかかった気がするのだけれども、
時刻表検索によるとほぼ同時刻。バスを降りるといやな暑さ。
さっき買った烏龍茶がもう空っぽになっている。
少し歩いてブリッジについた。
担当の新実さんと最近の調子はどうだい、みたいな話をする。
8月の頭にひとつイベントをいれてもらえた。
レコードについて話すことになりそうです。たのしみです。
詳細決まったらどこかでお知らせします。
納品を終えて学芸大学へ向かった。
ひとつの決心を心に打ち付けて電車に乗る。
日比谷線丸ノ内線とのりついで御茶ノ水にでた。
ソウル・レアグルーヴ館に寄り、おめあてのレコードとにらめっこをする。
安くはないレコードだ。本当に安くはない。高い。
高いよ。高いけれども。それでも。やらなければならない、ときも!ある!
決心が揺らぐのも人間だ。試聴をさせてもらった。
針を乗せた瞬間にめろめろになってしまった。
こういうジャズが聴きたかったんだ…試聴をすぐ切り上げレジに持っていった。
財布が火を吹いた。ついでにスタイリスティックスの77年だかのアルバムも購入。
物理的に失ったものは大きいが得たものは大きいはず。
コミック高岡に行って早売りの成年雑誌や漫画を買おうと、
駿河台の坂を降りていると向こうから「澤部君!」と呼び止められた。
HEADZの荻原さんだった。荻原さんとは本当によく街でばったり逢う。
互いの収穫をたたえたり、最近のお互いの事情はどうだなんて確認をする。
ちょっとした立ち話のつもりだったけどお互いに話したいことが止まらず、
気がついたら陽がくれていた。
「この調子ならまたすぐどっかで逢うでしょう」と言って、私はそのまま高岡へ。
お目当ての雑誌を買い、漫画を数冊買って今度は新宿へ。
とらのあなCOMIC ZINでも数冊漫画を購入。
タワーへいってアユトーキョーのデビューCDを購入。
もう完全にほくほく顔で西武線に乗り込み、
石神井に着いた頃には9時を回っていた。
大嫌いな夏がすぐそばだ。誰も代わってはくれない。
漫画を数冊読んだ。扇風機の風がまとわりついていた。
リリースが落ち着いてから抜け殻のようになってしまっていないか?
自分を確認するために何年も昔の日記を読み返したりした。
沈むソファのそばには何があるべきなんだろう。