幻燈日記帳

認める・認めない

ヤコブに似合う梯子



部屋の掃除!部屋の掃除!部屋の掃除!
部屋がどうしてこんなに漫画であふれているのか。
部屋がどうしてこんなにCDであふれているのか。
部屋がどうしてこんなにレコードであるれているのか。
本当の事が知りたくて数日かけてそれらに向き合った。
本棚を分解した跡地に積み上げられた漫画をすべてバラし、
それぞれの思い出を解いていく。
泣く泣く手放す事を決めた本を段ボールに詰めたら、
意外にもユニオンの段ボール1つで納まった。
頭の中ではスピードの悪魔が「まだまだだ捨てな」と囁いている。
(※SPANK HAPPY "鉄の馬と女")
だが天使側の意見を訊くと「あと1箱分はいけたのでは」とのこと。
自分の中ではココまでやっただけでもすごい苦労だったよ。
その過程で本棚を見返していく。
買ったのに読んでいない漫画が何冊かあった。
10代の頃の僕だったらそんな事は絶対にしなかったし、
あの頃のように胸を焦がして漫画を読んでいるつもりだったのに、
どこでズレてしまったのだろうか。
yes,mama ok?でベースを弾いたときも、
カーネーションでギターを弾いたときも、
「10代の頃の自分に見せてやりたい!」と叫んだが、
10代の頃の自分に買った漫画を数ヶ月放置してしまっている、
だなんて言ったらきっと軽蔑するに違いない。
何かを置き去りにしてしまう事が大人になるという事なのだろうか。
ここで27歳の私が8年前の自分の日記を読みかえす。
ややこしい言い方だが、スカートの前身バンドのスカートが、
ちょうど整いだした頃だったみたいだ。
先日、古くからスカートを知ってる人と居酒屋で話した時に、
「昔は澤部さんはもっと怖い感じだと思っていた」と言われた。
僕もそう思っていた。でもそれもきっと演技だったんだろう。
恥ずかしくなるような過去が少しずつ増えてしまうのだろうか。
真夜中の湯船にいくつか浮かべてみるのだが、
そのどれもが部屋の隅でユニオンの段ボールに詰まった、
漫画の方が上等な気がしてならないんだ。