幻燈日記帳

認める・認めない

ひとはそれぞれ



西武新宿線東西線、銀座線と乗り継いでポニーキャニオンへ。今日は取材日。向かう電車の中で昨日やったライブビートの収録音源のチェックもする。多めに演奏したのでどの曲をカットしようか、とかを考えていく。演奏自体はとてもいい感じ。独特な雰囲気の中、どうなっちゃうんだろう、と思っていたけど、1曲目の歌が緊張しっぱなしだった事以外はおもったよりちゃんとやれていた。放送は11/26です。ニューアルバム発売後のタイミングだったからそこからの曲ばかりやることも考えたけど、古い曲もたくさんやったのでみなさんお楽しみに。
いくつかの取材を終えて半蔵門から麹町まで歩く。半蔵門はもしかしたら降りたことあったかもしれないけど、麹町に来たのははじめてだった。回り道をしつつもマネージャーと遅い昼ごはん。インドカレーをつつく。しみじみと「辛いもの食べられるようになってよかったですね」と言われて、そうだよな、ひとつなにかこういう選択肢も増えた気がする、豊かになったような気がするよ。
店を出ると既に暗くなっていた。昼間も雲は重く、ビルや木々も寒くなることを待ち構えているように見えたのにむしろ暖かいぐらいで、パーカーすら邪魔になってしまった。
麹町から有楽町線で池袋へ。おもっていたよりも早く着いた。有楽町線は中学高校があった要町も通っているので思い出深い。西武のギャラリーで開催されている志村貴子さんの原画展へ。20周年を記念してとのことだった。時系列で並ぶ生原稿。とにかくきれい。とにかく繊細。そして大胆!時系列で並んでいるもんだから、この作品は後追いで読んだな、とか、ここから読み出したんだった、とか思い返す。高校1年の時に「放浪息子」を読んだのが最初だと思うから13年ぐらいずっと志村さんの作品を追っているのか、と気がついた。あの時はこうだった、そうだ!池袋のジュンク堂で買ったなあ、なんて説明もできない郷愁のようなもので胸がいっぱいになった。
タワーレコードで細野さんのアルバムを買いに行こうと駅前を歩いているとアンケートをやってくれないか、と声をかけられる。「今忙しいんで」と一度は断ったのだが、すぐに「(本当に忙しくない人が言う今忙しいんでほど説得力のないものはない)」と腹をくくり簡単なアンケートを答えた。がんばれ青年、笑顔は消耗品だぞ。
タワーレコードで細野さんの新譜を買おうと観に行くとなんと細野さんの新譜の横にスカートの"20/20"が!!!発売から3週間経ち、情報目まぐるしく入れ替わる現代、まだ人の目に触れる場所で展開してくれているという喜びを噛み締めながらレジで会計を済ませた。帰ろうと思ったら男子学生が"20/20"を視聴していて、わざとらしくフライヤーをもらったりしてしまった。僕はパッケージを愛しているのでレコード屋がなくなってしまっては困るんだ。多感な時期を池袋のタワーで過ごしたといっても過言じゃないんだ。レコ屋の将来はきみに預けた!と心の中でそっと唱えてP'PARCOを後にした。