幻燈日記帳

認める・認めない

4800円の呪い

ナイポレの収録のために自分のレコード棚を隅から隅まで見渡してみる。昔、はじめていったあるレコード屋で勧められるがままに買ったはいいのだけど4800円もしたレコードがある。聴いたこともないレコードに4800円ものの大金をポンと払ってしまった、という罪悪感(5/28追記:これには語弊があった!聴いたこともないレコードにお金を出したことに罪悪感が生まれたのではなく、「流されて買ってしまった」という罪悪感だった)がなぜか自分の中で育っていき、とても後ろめたいことをしてしまった、とまともに向き合うこともできていなかったのだけど4年も部屋のレコード棚になにくわぬ顔をして収まり続けたのなら、それはもうただのレコードだ、となり針を落とす。4年経っても4800円、と思い出すのだからまだフラットではないにせよ、Discogsで600円ぐらいで売られているLPだったとわかっても、複雑な気持ちになり続けても、こんなに素晴らしい曲が入っていたのか、という圧倒的な事実に触れ、最終的には笑顔になれた。この4年間の無意味な闘いは一体なんだったんだろう。

デモを整理して、譜面を書いていく。6月からは録音も再開できそうで、支度を少しずつしているが、どうにも体と頭が追いつかない、と部屋の片付けを少しだけした。