幻燈日記帳

認める・認めない

毛布がないんだってば

昨日やろうとしていたのにやれなかったことを思い返す。ひとつはコーラスの録音。もうひとつは洗濯。もうひとつは買い出し。たったそれだけのことを昨日はひとつもやれず、一日ぼーっとしていたのだ。(夜になって「このままではだめだ」と突然部屋の掃除をはじめたりもした。)今日はそれらをすべてやる、ということだけを目標にする。前日の晩に闇アカウント(@sawabe)でツイートしたことが少しバズっていらないリプライが少しついた。人類にtwitterは早すぎたんだ。普段だったらあまり気に留めないだろうけど、今日は分が悪い。気持ちを少しでも守るためにアカウントに鍵をかけたが、喘息が突然重くなったりもした。ラジオを聴いたりゲームをしたりして少しでも気を紛らわそうとするのだが心が軽くなる瞬間などひとつもなく、何度かすれ違い、ただの一度、お会いしただけの津野米咲さんの訃報に打ちひしがれ続ける。

乾燥機にかけた洗濯物は部屋の入り口に無造作に置かれたまま、私はまたソファに座り、日常のポーズだけを取り続ける。そうしてスーパーマーケットに入店するとあらゆる果物や野菜が置いてあるのが見えた。「果物や野菜というのはこんなにも色彩が豊かだったんだな」、と突然気がついたのだった。そんなことは知っていたよ、と誰かが言う。でもそれが抜け落ちていたんだ。不思議とその日の買い物は買わなきゃ、と思っていたものをすべて買った。入浴剤。卵。牛乳。トイレットペーパー。

在ったはずの日常は幻想なのかもしれないし、日常が在ったはずだ、と思うことが幻想なのかもしれない。では、そちらに置いてあるものはどういうかたちをしているのでしょうか。つめたいギターのようなかたち?

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