幻燈日記帳

認める・認めない

and i dig it

自転車で吉祥寺まで向かう。最近は吉祥寺ですら車で行くことが多かったから、体を動かした分なのかなんだか気持ちが少し軽くなった。少し自転車を走らせて気がついたのだけど、走っていた道はいつもココナッツに向かうために通っていた裏道じゃなかった。車で通ることの多い道をなぞってしまっていたため、吉祥寺の喧騒が近くなるに連れ、改めてこの1年ちょっとの時間を痛感する。元通りになる、だなんて甘いことは最初から考えていなかったけど、元通りにするための選択肢すら、忘れてしまうのかもしれない。ココナッツに到着する。買い物袋を持った青年が外観を撮影していた。買い物袋から覗いていたレコードは銀杏BOYZだった。店に入り、新入荷を中心に見ていく。HARCOさんの「シンクロの世界」を久しぶりに聴きたくなって購入。スピーカーから自分のためではない音楽がかかっている、というのが本当に嬉しくなって小躍りしていたような気がする。でもこの気持ち、わかっておくれよ。そうこうして取り置きしていた岡村ちゃんの7インチと冗談伯爵のLPを受け取り、矢島さんと少し話す。「前にツイッターにあげてたカールトン・アンド・ザ・シューズのファーストって売れちゃいました?」なんて話からフィッシュマンズの映画のことについて。ミュージシャンとしてはフィッシュマンズというバンドにどのように1998年の12月28日という日が訪れ、2019年の2月19日を迎えたのかと言う部分を見るので精一杯だったので、矢島さんの目線でこう思った、ああ思った、っていうポジティヴな話が出来てまたあの映画の見方が変わったし、フィッシュマンズというバンドの聴き方もまた少し変わるのだろう。そして私の気持ちもまたちょっと晴れる。そして何枚かレコードを教えてもらってココナッツを出た。

 

HMVに向かい、Sketch Showのアナログを3枚全部と吉田哲人さんの7インチを買う。人生夏休み。そう言い聞かせた。いつまでもこうじゃないぞ、と釘を刺す。素晴らしいめぐり合わせでこうなっているんだ。顔なじみの店員さんとも少し言葉を交わす。吉田哲人さんが少し前に来ていたらしくこの手のタイミングには自信があったのでタイミングが悪かったぜ〜なんて心の中で悔しがった。会計が終わった時にスタンプカードがいっぱいになった。そうして新しいカードに切り替わったときにポイントカードのシステムが変わったと気づいた。もともとは有効期限1年、税抜2000円につき1ポイント。10ポイント貯めると500円引き、20ポイントで1200円引き、30ポイントで2000円引きだったのが、有効期限1年は変わらず、税抜2000円につき1ポイントという点も変わらず、15ポイントで500円引き、30ポイントで1000円引きになっているのに気がついた。だからなんだ、っていう話なんですけど、一応残しておくべきだ、と思い日記に残す。

 

昼過ぎに家を出て、冬ならもう暗くなってる時間なのに夕暮れにもまだ足りないような明るさの中、自転車を漕いだ。帰り道もかつて使っていた道ではないところに出てしまった。

 

部屋に帰って"AUDIO SPONGE"をターンテーブルに載せて感動する。改めて内容がめっちゃいいし、なによりA面1曲目が"Turn Turn"、B面1曲目が"Wilson"、C面1曲目が"Gokigen Ikaga 1.2.3"、D面1曲目が"Turn Down Day"っていうのヤバすぎ。CD以降の作品がレコードになって妙な曲順になっちゃうことって数多あったけど、こういう形で音楽の神が微笑むことってあるんだ、ってものすごく感動した。