幻燈日記帳

認める・認めない

気絶するほど鯖ましい

気まぐれに動いたり止まったり異音をたてたりする換気扇に対して荒れすぎた部屋、迫りくる締め切り、あらゆる天秤に一度全て載せた結果、大家に連絡するのは水曜日に部屋の掃除が終わっていたらにしよう、と決めた。その結果、冷凍食品と炊飯器でどうにかなる料理だけのチョイスの毎日が過ぎる。その結果ほぼ毎日のように朝はチキンラーメン、夜は炊き込みご飯を食べることになってしまった。目が覚めると一応換気扇のゴキゲンを伺う。最近は回るけど異音が立つパターンが増えてきた。

 

珍妙な取材に向かうために部屋を出ると真夏。でも数年前の地獄のような暑さではなかった気がする。街はカンカン照りで大嫌いな夏を体の右側でおもいっきり浴びる(右ハンドルなので)。靖国通りを走っていると「PCR検査 3000円」という看板が目に入って、看板が近くになっていくにつれてまるでラーメン屋のような行列が出来ていてぎょっとする。15分遅刻して神保町についた。

 

取材が終わり、少しだけ街を歩く。2度目のワクチンの接種から無事2週間経ったが出歩ける気分じゃないな、とも思いながらも三省堂に入ると気分が高揚する。ヒコロヒーさんのエッセイと、前に本屋行ったときに見つけられなかった(11巻から表紙のテイストが変わっていたことを忘れていた)あそびあそばせの12巻、そしてこないだ優介と佐久間さんとでApexやったときに佐久間さんが萩尾望都さんの漫画を読んだことないのに読んで面白かった、と言っていた萩尾望都さんの大泉サロン時代の話を書いた「一度だけの大泉の話」も買った。佐久間さんは本を一気に読み終えたあと「ポーの一族」と「トーマの心臓」も買い足したそうだ。ふふふ。

 

せっかく来たのだから…とエチオピアでカレーのルーだけ買って帰り、部屋に帰り買ってきたものをアルコールで拭き、即シャワーを浴び、米をたいた。豆カレーにはあらゆるものが詰まっている。おれに残されたいくつかある希望のひとつだよ。最近は「今日は辛さ20倍にしたけど30倍でもいける気がする」を行ったり来たりして、今日はその「行ったり」で20倍にした。

 

なんか燃えないな〜とか思っていたのになんとなくApexを始めて正気に戻ったら3時間近く経ってしまっていた。慌てて電源を切り、PCに向かい作業をする。遠隔プリプロは現在なおみちさんのベースの確認がほぼ完了、あとは優介の鍵盤をいれるのみになった。詩の修正が入り、あらためて資料を洗い直す必要が出てきたこと以外はすべて順調だ。その後はナイポレの選曲。次の放送も変に濃いけどその次の放送はもっと濃くするために並びと選曲をめちゃくちゃ考える。最近のムードなのかわからないけどゆったりした曲ばかりになっていて、まあそれはそれでいいのだけど、もうちょっとメリハリあるプログラムに出来たらいいな、と思い、更に追い込んでいく。そうしてなんとなく右腕を見たら日焼けした腕の皮が剥けていて、こんな夏ありかよ、と壁に頭を打ち付けたくなる。