幻燈日記帳

認める・認めない

OKYM

某日

 

スケジュール帳とやることリストを照らし合わせて頭が爆発する。仕事は山積み。だからこそ逃げ出したい。逃げ出したことによって向き合える締切もあるはずだ。そう考えた我々は岡山へと向かうことにした。前日も深夜だと新幹線+宿の格安プランはとっくに予約できず、新幹線も宿も満額支払うことになったけど、この何も入っていない日を逃すだなんてことを考えたらそちらの方が後悔しそうだったからもう構わない。薄々こうなるってわかっていたけどこうなるとしたらワンマン終わったあとだと思っていた。しかしその後もありがたいことにスケジュールがぽつぽつ入ってきてもう構わん!エイヤ!と新幹線に乗り込んだ。朝の電車に乗るのなんて随分と久しぶりだし、朝の新幹線も久しぶりだ。どちらも混んでいて時代の移り変わりを感じた。MV撮影の残り火を体に感じながら新幹線でレンタカーを押さえた。それから先はずっと眠りこけ、気がついたら岡山にいたのだった。レンタカーに乗り込み、目的地を設定。高梁市のまんが美術館を目指す。行けども山。ときどき町。カーブは続き、90分ぐらい経った頃、吉備川上ふれあい漫画美術館についた。電車もないような場所に突然現れたモダンな建物に驚きつつ、車を停めて外観を眺める。実に不思議な建物だ。入場を済ませて原画を見る。あのシーンの、このシーンの生原稿が!見られて幸せでした。Q&Aのコーナーで岩本先生もライララさんが好きだと知れて妙に納得。岩本さんの漫画のモノクロの扉絵が大好きなのでそのあたりの原画もいつか見てみたい…… 今度は倉敷へ向かう。グリーンハウスでかまやつひろしのベスト盤とこないだ京都で買ってあたりだったジョニー・ラドゥカヌの10インチ、YMOの1980年の武道館でのライヴ盤などを買った。レンタカーを返却、宿にチェックインして夕食をどこで摂るか考える。宿の近くに山冨士があったのでいつぞやぶりに向かった。知らない街の知らない繁華街を歩く。

 

某日

 

こないだ大阪に行ったときに入った、心斎橋の大丸に入っているハウス食品直営のスパイス料理専門店の店員さんから教えてもらったスープカレーなっぱを目指す。元は大阪で営業していたが最近になって岡山に移転した、と話してくれたのだ。せっかく岡山にいるのだから、と10時ぐらいにホテルを出てバスで向かう。知らない街の知らない街道。エロ本屋が未だに健在だ。東京のエロ本屋はどんどん潰れていってしまって、よく行っていた店もほとんどいかなくなってしまった。吉祥寺のソフトインと新宿ロフトの楽屋はおなじ匂いがする。そんなことを思い出しながら目的地についた。15分ぐらい歩いて到着。店には平日だと言うのに開店前だというのにすでに列ができていて、名前を書いて待つことになった。1時間しない頃だったか名前を呼ばれて、オーダーを伝える。しばらくすると店内に通され、座席を用意してくれた。窓の外は山。音楽が軽快にかかり、いい香りがしていた。運び込まれたカレーは絶品で、妻が注文したエビのカレーもエビが得意ではない私でもおいしく食べることができた。帰り道にすぐとなりのリサイクルショップでニッキー・ホプキンスの"No More Changes"という1975年のアルバムがカット盤で300円で転がっていたので購入。店内では佐藤奈々子さんのアルバムがかかっていていい場所だ、と思った。一瞬だけ天満屋に行こう、という話になり、私はそのままGroovin'を一瞬だけ見る。ジミー・ウェッブのファーストがあったので購入。天満屋では岩本先生が話していた大手まんぢゅうを購入。ホテルに向かい、預けていた荷物を受け取り、岡山駅でお土産をさらに購入。14時半発の新幹線に乗り、家についた頃には19時のほんの少し前だった。急いで支度をしてそのままナイポレの収録。頭がふわついていて言葉がうまく出てこなかった。大変失礼しました。