幻燈日記帳

認める・認めない

80-90-00

某日

作詞に精を出し、部屋の掃除に精を出す。どちらもどうにもならない。諦めずにやっていくんだ、と口にだけ出す。いつかは終わる。

 

某日

部屋でCluts Percussion Ensembleを聴いていたら遠くの方から子供達が声援を送る声が聞こえてきてここが現実なのか現実でないのかわからなくなる。

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5日

高野寛さんとツーマン。数年前に神戸で一緒にライヴをやらせていただいたときは、私も牧村チルドレンの端くれとしてここまで辿り着いたか……と非常に感慨が深かった。その後も何度かご一緒させていただいてすっかりグルーヴが出来上がっているようでとても楽しかった。ゆったりまったりやろうと思っていたけど途中でなんか変な火がついてガーッとやる感じになってしまったのがよかったのか悪かったのか、今でもわからない。ライヴがハネて街に出ると楽器フェアが開催されていてハープとかV-Drumとか触って帰る。V-Drumが家にあったら楽しいだろうな。

 

6日

名古屋で弾き語り。ふらっといってふらっと帰ってきてしまった。とにかく暑い日で、新しく買った長袖のシャツと暑さの相性が悪く、後半は朦朧としながら歌い切った。「波のない夏」歌ってる途中で記憶が飛んだ。A→2A→B→A'→2B→C→Outという構成なのだが、気がついたらCを歌っていて、今までにない経験だったからとても驚いた。もしかしたらA'と2Bを飛ばしたんじゃないかって今でも思ってる。

 

某日

11月10日にある吾妻光良トリオ+1とのライヴのために数日部屋にこもっていろいろ整理していく。レッドクロスの打ち上げて提案された「ゲストの方の演奏を我々がまるっと担当します!」というコンセプトのライヴだそう。こんなに嬉しいことはない!最高!というわけで普段やらないようなカヴァーとかの耳コピをやっていく。ブロッサム・ディアリーの曲なんだけど全然取れない曲があっていろいろ試してあくせくやってようやく形になった。オリジナルの録音は不明瞭すぎて、近年発表されたライヴテイクのいくつかで検証、これでいいかな、というところまで持って行けたが、果たして私は歌えるのか。これはちゃんと練習せねばならない。

 

某日

突然寒くなった。妻と立川のスコーンパーティに行き、色々買っていい思いをした。マリアージュフレールのスコーンやっと食べれて、うれしい☺️

 

12日

大橋裕之監督作品「変哲の竜」のイヴェントで歌う。高円寺のfunny mealというお店。大橋さんは古い付き合いで、2007年池袋ロサでのスカートの初めてのライヴも観てくれているから、かなり古い曲(たとえばショパンとか)を久しぶりに演奏した。大橋さんのリクエストのカヴァーをいくつかやって、後半はお客さんにリクエストを募ってその曲をやるというライヴになった。私は楽しかったけど「果たしてCALLもODDTAXIも波のない夏も地下鉄の揺れるリズムでもやらないライヴでよかったのだろうか……」だなんて考えてしまった。どうやら大丈夫だったようだけどちょっとだけ反省することにした。久しぶりに高円寺を歩いたけれどこんな街だっただろうか。高校生の頃に来た時のあの妙な高揚感はもはやないのかもしれない。数日後、ムーンライダーズのイヴェントで下北沢を歩いた時は不思議とそこまでは思わなかった。何もかもが変わってしまった気がするのに「こんな街だったかな」とはならないのだ。この違いは一体なんだろう。

部屋に戻ってTBSに齧り付く。キングオブコントは今年はどうも事前の感じはノれなかった。うお〜こうなるんだ、というよりも「そりゃそうなるよな」というメンツに思えたからだった。でも今年は妙に忙しくてお笑いのライヴも全然行けていなかったからどうこう思える資格はない。だからちょっと気後れしていたのだけど(もちろんネタの好き嫌いはあるけど)文句なしに楽しめた。特に好きだったのはやはり冨安四発太鼓ということにになってしまうだろう。それにしてもラブレターズの優勝嬉しい。

 

13日

大宮のNACK5へ生放送。大宮に行くのはいつぶりだろうか。記憶が正しければ大学生の時に、ネットサーフィンをしてたらあるレコード屋のブログに「No.1 In Heaven」の入荷の報せがあって、慌てて電話して取り置いてもらって買いに行った時以来だ。近くて遠い、大宮。早めに行ってどこかで飯でも食おうかといろいろ彷徨った結果、てんやですます。てんやは最高。ロイヤルグループはいつも私を満たしてくれる。生放送も無事終了。

 

15日

ムーンライダーズで風知空知。閉店を受けて普段は少数精鋭でやるステージも7人で演奏。普段のライヴとは違ってリハーサルも当日のみ、だからこそ滲み出る凄みみたいなのがあって演奏してて興奮しっぱなしだった。「A FROZEN GIRL, A BOY IN LOVE」とかうねりがすごかったし、「九月の海はクラゲの海」で慶一さんが僕の歌うメロディに対してハモってくれったのなんてちょっと泣きそうになった。楽しい一日だった。

 

16日

小西康陽さんをゲストに迎えてシティポップレイディオの収録。盛り上がってとても楽しい回になる。自分で言うのもアレですけど神回だと思っていただいて大丈夫です。

 

17日

曽我部さんと柴田さんでレコードの日の特番の収録。起きたら集合時間の20分前で布団から這い出てその場でタクシーを配車。運転手さんとこのままタクシー乗っちゃったほうがいいのか、それとも吉祥寺まで出て井の頭線がいいのか協議した結果、井の頭の方が早いという結論に。結果、30分の遅刻で済んだ。マネージャーが気を利かせて(実際に起こっていた)中央線の遅延のせいで、ということにしてくれて私も現場で「いや〜大回りしなくちゃいけなくて大変でした」とか言っていたのだけどその後、というか現在に至るまで良心が痛んでいるので日記にだけでもこのことを残しておきたい。本当にすみませんでした。しかも持ってくるべきレコードを忘れた。撮影のために入ったユニオンで欲しかったレコードがあった。吾妻光良 & The Swingin' Boppersの「Hepcats Jump Again」のアナログ。でも高額盤。しかしプライスカードをよく見ると「レンタル落ち」の表記が。でもよく見るような黄色いステッカーは貼っていなく、さらによく見ると御茶ノ水のジャニスのステッカーが貼ってあったのを見て、思いを巡らす。家から渋谷までタクシーだったらこの値段じゃ済まなかったかもよ、とかなんとか言い聞かせて、私は結局それを購入した。歴史を買ったのだ。これもレコードの醍醐味のひとつ。とかなんとか言っちゃって。収録も楽しく終了。帰り道にケラさんにも遭遇。完璧じゃ〜ん。