幻燈日記帳

認める・認めない

スピンスピンスピン

10月13日

沖縄二日目。レンタカーを借りる。3日間借りるのだがこれも安い。どうなってるんだ沖縄。春にきてまた絶対に行きたかったメキシコでタコスを腹一杯食べる。半揚がりぐらいのトルティーヤに必要最低限の具材で本当に美味しい。どうなっているんだ沖縄。その後、ハードオフでレコードをみたりして、再びホテルに戻り、荷物を取りに帰ってOutputに。ぴんくさんとのツーマンは快調。打ち上げは上江洲さんおすすめのむちゃくちゃな牛丼屋でぶち上げて終了。その後2日間、沖縄の食事とマンガ倉庫を目一杯楽しんで帰京。

 

某日

昼はゆっきゅん氏と対談。マガジンハウス社に初めていった。現在発売中のananに載ってます。初対面だから尚更、ゆっきゅん氏と話すということはDIVAについて考えることに近い。自分の中のDIVAはどこにあるのか、そういうことを考えながら「天城越え」も歌ったし、その時私は本当はDIVAになりたかったんだ、と気がついた。ステージではなにか変なギアがかかって、子供の頃からなりたかった、みたいなことを言ったけど、あれは場の流れ的にそういう言葉が引き出されてしまったわけであって、実際にDIVAになりたい自分は居たが、その頃、私の中にDIVAという概念が存在していなかった。子供の、幼稚園ぐらいの頃の私がゆっきゅん氏に接していたら「私もDIVAになりたい」と思っていたと思う。

 

某日

夜ナイポレ収録して、その後、我らがMOONRIDERSのジャーマネ、ミサコ・ノダ氏のバースデーパーティーにちょっとだけ顔を出して、真夜中にユーバランス、ピンク・マチウラ氏、ケント・マツモト氏との打ち合わせ、というむちゃくちゃな一日。とびきり濃厚だった。

 

某日

ayU tokiO、あゆくんと近況を交換しながら親交をあたためる。「澤部君は友達のミュージシャンの情報をRTだったり、シェアしてくれる。えらい」と言ってくれてうれしい✌️

 

21日

さとう。さんとツーマン。湯浅湾とのツーマンと同じ場所、同じツーマン、でも質感が全く違う。割と堂々とやれた気がする。アンコールもさとう。さんの曲を一緒に、スカートの曲を一緒に演奏して、日村がゆく!の高校生フォークソンググランプリからさとう。さんも私もここまで来たんだなあ、と胸にジンとくる。この曲とても好きです。

つよがり ‑ 曲・歌詞:さとう。 | Spotify

 

某日

新婦が知り合いで、可児正さんの結婚の証人になる、というよくわからない人生イヴェント発生。可児さんは2021年の伝説のライヴ、「サラリーマン川西の夏のボーナス50万争奪ライブ」で初めて見て衝撃を受けた。その時は北島三郎氏の「まつり」に合わせて果物がどういう並びになるか当てるクイズに挑む、という内容で、「まつりだ」が持っている断定の「だ」の意味合いが知らない間にすげ変わっていく気持ちよさにはシビれた。

www.youtube.com

ちょっと前にグレイモヤGで見たこのネタもヤバい。「ボレロ」が持つトランシーな部分を明石家さんまを通して見つめる。

www.youtube.com

パフェ食って、ハンコ押して、ゲームセンター行って、と大変有意義な時間だった。お幸せに!

 

23日

ムーンライダーズのファンクラブイベントのためのリハーサル。滅多にやらない曲から意外とやってる曲まで幅広くやりたい曲をみんなが言い合うセットリストに。名曲ばかりだぜ…… 私のリクエストは「彼女について知っている二、三の事柄」でした。夜は決起集会。1月のライヴのセットリストも優介と共に任されることになり、本当に気が引き締まる。

 

24日

ユーバランス。ぴんくさんとのツーマン。アウェイもアウェイ。でも「何が起こるんだ?」と観に来てるお客さんばかり、という意味ではホームでもあった。2時間半の予定で演目組んだら3時間半近くになっちゃってたことがある我々としては退館時間とのせめぎ合いでもあったけど、短い時間の中で妙な爆発が何度も起きていてめちゃくちゃに楽しかった。終わったあと中華料理をみんなで食べながら大いに語らう。

 

25日

紀尾井町で行われたパンと音楽のイヴェントに出演。小雨降る中、正直人来ないかもしれない、なんて思っていたけど全然来てくれて本当に嬉しい。野外と無料という条件が重なるライヴは調子良くできる傾向がある気がする。ギターケースを演奏するテントのふちに立てかけておいたら、テントが微妙に雨漏りしていてケースが湿ってしまった。むう。

終わってすぐ会場を飛び出し、ライダーズのファンクラブイヴェントへ。演奏もいい調子。「今すぐ君をぶっとばせ」とか演奏していて気持ちがよかった。

 

某日

細野さんのトリビュートの録音。小西さん本人から締切はいついつ、と言われたあと、事務所がやり取りした過程で「XXまでに完パケ」と伝わって、それをめがけて作業するつもりだったのだが、その日にマスタリングを終わらせたいという意味の完パケだったそうで小西さんから「まだですか……」と連絡が来て冷や汗がドバドバ出た。仕込みはあらかた済ませていたから、どっしり録音することはできたが、ミックスしているうちにだんだん「変だな」と思う箇所がでてきた。ジムで体を動かしながら何度も聞き返して原因がどこにあるのか考えて、ひとつコードが違う、ということがわかった。冒頭の下降していくところ、3拍目をF7で弾いてしまっていたけど、FM7だった。この曲調でそんなことあるのか!ぎゃーっ!なにかに!細部のなにかに触れてしまった!翌日録音し直す。前日のテイクを超えることもできて、安心。なんてプレッシャーのかかる仕事!内容にも満足。嬉し過ぎる。

 

某日

ホフディランとのツーマンでセッションをやろう、とお声がけをいただき、事務所でちょっとした用事を片付けてからリハーサルに向かう。私からは「極楽はどこだ」を提案、ホフからは「ストーリー」。鉄壁のホフの演奏がとにかく最高。特にキタダマキ氏のベースラインがメロディアスで、そういうやり方があったんだ、と目から鱗が落ちた。キタダマキ氏は言わずと知れたSyrup 16gのベーシストだが、私からするとパラダイス・ガラージの「I Love You」のベースを弾いたミュージシャン。人生の1曲であるその曲のベースを弾いた人だ。単純にぎゃーってなる。

 

31日

尊敬する(こういう言い方って、ちょっと斜に構えたニュアンスとかも混ざっちゃう気がするんだけど、本当にこういう他ない大好きなミュージシャン)真部さんの新プロジェクトwidescreen baroqueのイヴェントに呼んでもらう。widescreen baroqueはベーシストであり、ギタリストである真部さんがギターもベースも入れない野心的なプロジェクト。これとかめっちゃ好き。

NO.5 ‑ 曲・歌詞:Widescreen Baroque | Spotify

久しぶりに会う真部さんは気さくで優しかった。今度こそ絶対に飯いきましょう、という。そうです、私は飯を誘えない人間……私は変わった、絶対に今度こそ誘う。

 

11月1日

翌週に迫ったフルバンドでのライヴのリハーサル。慣れてる曲ばかりだったこともあるかもしれないけれど、スッとまとまる。

 

2日

ホフディランとのツーマンで早稲田大学に足を踏み入れる。ここがあの……早稲田……!どんなイヴェントに呼ばれても普段はそんなこと考えなかったのに、この日ばかりが「みんなエグい受験を経てここにいる……中学入試以降まともな入試を一切受けていない私とは……一体……」みたいな気持ちが支配してくる。控室はアメリカの刑務所のような殺風景な廊下のただなかにあり、気が引き締まった。出演する教室はお笑いサークルのLUDOの隣でなおピリっとして、会場に入るとホフディランがいるもんだからさあ大変。ホフは子供の頃に見た「長い秘密」の飛び蹴りをかます広告の写真が心に刻まれていて、子供の頃によく聴いた清志郎さんのトリビュートライヴではワタナベイビー氏が参加していたし、日本でTMBGといえば小宮山雄飛氏だし、スカートがメジャーデビューした頃、ホフもポニーキャニオンに復帰して、ちょうどリリースも近かったから親近感を勝手に抱いていた。それぞれに直接、間接、飛び火的に影響を受け、今日がある、というのが嬉しい。ライヴは最高だった。「欲望」も聴けて嬉しい。

ライヴが終わって祭りも終わりに近づいた校内を少しだけうろつく。大隈重信銅像と写真を撮り、帰路に着く。行きは高田馬場からタクシーで向かったのだが、サスペンダーズのラジオのタイトルよろしく、私も「馬場歩き」を体験してみたい、と高田馬場の駅まで歩いて帰った。豊かな時間だった。

 

3日

大阪、北加賀屋の造船所跡地で行われたイヴェントで弾き語り。正直ミスとかもたくさんあったけど、雰囲気がよく、ライヴとしてはすごくいいライヴになった。終演後、DJも任されていて、海っぺりのちょっと高いやぐらのようなところに仮設されたDJブースで好きな曲をかける。夕暮れの海辺の景色とラー・バンドの相性が素晴らしく、この秋一番の思い出になった気がする。

 

8日

ローカルグリーンフェスティバルで赤レンガ倉庫へ。10年前に比べると野外で演奏する機会も格段に増えた。野外で演奏するのは、集中するのは難しい時もあるけど、それでも楽しい。この日も遠くに見える人の流れが心地よかった。自分たちの演奏はまったく関係ない人たちが、遠い景色のいいところ歩いているのが見えたのだ。どの曲の演奏がうまくいった、とか、印象に残った、というよりは、なんかよかった、というよりない。

 

15日

ダウ90000の「ロマンス」追加公演を観に行く。とにかく面白かった。舞台的な表現が〜とかあそこのシーンで誰々が〜とか言おうと思えばいくらでも言える。しかし「伝えたいことはしっかり伝えなければ」と思わせてくれたことを伝えたい。「ロマンス」を観て「スペシャル」を出した時に「CD・買ってくれ」と言えた。きっと「ロマンス」を観てなかったら「CD・買ってくれ」なんてナカグロいれて言っていなかったと思う。

https://officekanibubble.zaiko.io/e/roman-senyu

 

16日

tbちゃん(tofubeats氏)のライヴにシークレットゲストとして参加。寿司スナイパーオカミのワタールとして初めて人前に立つ。歓声がちゃんとあがってひと安心。寿司スナイパーオカミはtbちゃん(tofubeats氏)の狂人サイドの割合が多いプロジェクトだったので意外と求められてないこともありえるのか……と一瞬思っていたが、頼もしい仲間たちに囲まれ、私も狂人としてステージに立てた。音楽って本当にいいな、って思えることって何度もあったけど、この日の「音楽って本当にいいな」は角度が全く違って最高だった。痛快だった。

 

20日

ワンマンに向けて一旦スリーピースでセットリストを詰めていく。ゲスト多く、パズルのように組み上がった第一案をもとにして、ここがこうなったらもっといいのでは、というのをやりあってセットリストが仕上がった。人生最大規模のワンマンももうすぐそこに迫ってきているのだ。

 

某日

11月は制作。空いた時間は作曲に捧げた。11月中に3曲作った。もっと書きたい。

それに加えてコードブックの準備もしていく。過去にコミティアで作っていたコードブックをワンマンの物販で売ろう、という話になったのだ。久しぶりにあーでもないこーでもない、とギターを持ってコードを書き込んでいく。忘れていた押さえ方がいくつかあって、自分のためにも、いい。