幻燈日記帳

認める・認めない

COMITIA 102について



歌詞を書いていこうと思います。


1. 四次元
どこか遠くまでいけば
どうにかなるとでも思ったろ
ずっと待っていたけれど
そんなメロディではちがうだろう
ごめんね わるいね ゆるして たすけて
ごめんね わるいね ゆるして たすけて
ごめんね わるいね ゆるして たすけて
ごめんね わるいね ゆるして たすけて
なんだかここじゃないよな
間違えたような気もするけれど
ずっと待っているんだよ
ここからはないも見えないけれど
ごめんね わるいね ゆるして たすけて
ごめんね わるいね ゆるして たすけて
ごめんね わるいね ゆるして たすけて
ごめんね わるいね ゆるして たすけて


2. 真夜中
花も嵐もここからでは遠くて
消せないわだかまりが訥々と語り始めてる
足音も響かないような夜の先を
サーチライト ぼくらを照らしだしてよ
凍り付く空気を靴に馴染ませて歩き出すのさ
続きが 白い波へ 消える前に


3. ショパン
チケットが届いたよ 明日には空け渡す
この部屋も 天井をずっと眺めている
ときどき不安で気になるよ
誰でもないのなら それは多分 それは多分 それは多分
今日も雨が降るよ 新宿で見かけたよ
すすけた言葉 また今度って それでいい


4. 沈む思い
確か 君の指に触れた 声を 殺して泣くために
僕の 毎日が過ぎていく ああ
ゆっくりと落ちてって 木の葉のように煙る
眠ることしか知らない僕に 諦めで教えてよ ねえ
少しずつ変わる街並に 気負ってしまうのも
沈んでく声の代償はまだ足りなくて 繋ぎ目を探してる
多分 君の髪に触れた そうだよ 笑う為だけに
ただ僕の 毎日が過ぎていく ああ
たくさんばらまいて まだ細い夢の中
許すことしか知らない僕に 諦めで応えてよ ねえ
少しずつ変わる街並に 気負ってしまうのも
沈んでく声の代償じゃ まだ足りないのか
疑うことも迷うことも 慣れてしまうなら
色とりどりの錠剤の 散らばる未来がすぐそこで待つのか


5. サンデーサン
いつも遠い 君の後ろ姿 目で追っても 消えない
わかるなら認めたくない
声を響かせて 思いのまま笑いたくて
傷つかないために 言葉をひとつ沈めて
思い出が消えてゆく 僕の街を通り越して
長い夜も越せる 不安がいくつもある
強さは僕にない あの子がいつもそうしてたように
僕も少し 嘘をつく 夜の風をさらうように 笑うように
響く音 掴んだ手 離さない為にも…
嘘! 違う 誰かの 影が伸びていって
笑う声 暗い窓 星がひとつだけ 消えてしまった
思い出が消えていく 僕の街を通り過ぎて
怖い夢も見れる 時間が僕にはある
強さは君にない あの子がいつもそうしてたように
僕も少し嘘をつく
忘れてしまえるように 歌うように 笑うように さらうように


COMITA 102について
現在、スカートは3枚目のレコードを録音しているために、
どうしても新曲を書き下ろせなさそうなので、はじめから、
今回のコミティアは新刊なしだな、と思ってたのですが、
スペースの配置が壁という非常に名誉なものだったので、
こりゃ新作作らなきゃいけない、と奮い立ちました。
新しい曲はありませんが、スカートは結構曲のストックがあります。
いままで作ったはいいけどまともなデモが録音されていない曲、
というのを救い上げてこの度録音することにしました。
多くの曲が19歳の頃に作った曲だと思います。
こうしてまとめて聴いてみると過渡期だったんだな、と思います。
そして音大でまじめに勉強してなかったんだなあ、と思いました。


『四次元』について
2007年11月に作った「スーサイド・ライン」というCDRの1曲目に収録された曲のリメイク。
といっても編曲もほとんど変えずに収録しました。
原曲との違いは、ドラムがループではなく実際に叩いたもの、ツインドラムになっている。
クラビにワウをかけた音色がシンセっぽく聴こえていい!
と使っていたものを、やっぱりシンセに変更。
ドラムのループから曲を作る、という当時の僕からしたら実験的、
今の僕からしたら無謀な作曲方法で作曲されたことを覚えています。
現在聴いても異色な感じがしますが、
とても気に入っている曲だったので、今回再録しました。


『真夜中』について
この曲は割と最近インストとして作った曲でした。
何にも考えてなかったのでいわゆるAメロ8小節、
みたいな感じからは抜け出せた感じのする曲です。
オルガンの音はシンセのプリセットに入っていた、
「Italia Organ」という音を基に使いました。
もしかしたら何にも手を加えてないかも。
詩に関しては『百万年のピクニック』の続きのようなものを感じます。


ショパン』について
19歳の頃に作った曲だったと思います。
昔やってたスカートというバンドでは演奏していたけれども、
(2008年にドラマーがライヴ中に脱退、そのまま空中分解してしまった)
その後、『コーヒー』という似た雰囲気の曲を作ったので封印していました。
ですが、その『コーヒー』という曲も演奏しなくなってしまったので、
この度収録することになりました。曲自体はシンプルでとても気に入っています。


『沈む思い』について
18歳とか19歳の頃に作った曲だったと思います。
(あまり盛り上がりのない)サビの詩ができなくて、
当時はオクラ入りにしてしまっていた曲です。
昔と今では変わっていないつもりで居たのに、
詩を新しく書いていたらあの頃の詩の書き方になっていた。
これは発見でもあり、驚きでもあり…うんぬんかんぬん…


『サンデーサン』について
高校生の時に詩を先に書いた覚えがあります。
ですが、作曲は18歳か19歳の頃。
当時、部活動(美術部)の根城にしていたファミレス、
サンデーサン要町店が閉店される、となったときに、
トイレで歌詞を書いたような気がします。
レンガっぽいつくりで家庭的で、ドリンクバーにはココアがあって、
ほうれん草のソテーはベーコンとか一切入っていない、
というストイックなもので我々を魅了していたファミレスです。
今となってはゼンショーグループに吸収されてしまって、
その店舗は今となってはどこにもありません。
そういえば菫画報でスミレがバイトの面接を受けたのも、Monday's Monというお店でしたね…
曲に関しては、前の「沈む思い」も併せて考えると、
今となっては珍しいマイナー調の曲です。
何がきっかけだったかはわからないのですが、
現状の作曲とは少し雰囲気が違っていて面白いです。
スカートとして、根底はなにも変わっていない、
という気持ちは今も同じなのですが、
紆余曲折あって現在にたどり着いたんだなあ、と、
老人のような気持ちになりました。