11月29日
yes, mama ok?のライヴで大塚へ。ギターポップレストランは毎回不思議な手触りのイヴェント。yes, mama ok?は全員爆音で"KEEP FROZEN"が完全にひとつのよくわからない塊になった瞬間があってびっくりした。良し悪しはわからないけど、なんかすごかった。良し悪しはさておき、これがyes, mama ok?だ、という瞬間だったような気がする。
1日
電撃澤部倶楽部発足の報せが世界中を駆け巡った。いわゆるファンクラブだ。ファンクラブというものの存在意義の第一は取りづらいチケットを取りやすくする、ということだと思う。私もかつてゆずやASKA氏のファンクラブに入っていたときは大いに助かった。しかしスカートはチケットが取りづらくなるようになるような兆候すらない。一生、ほどほどの規模をそこそこ埋められる、そういうバンドになるんだ、一生かけてそういうバンドをやるんだよ、ということをだんだん受け止めてきた。だからこそコンテンツが魅力的でなければならない……魅力的なコンテンツになるかどうかわからないけどともかく年齢的に忘れていることも増えてきたので、自分がどういう音楽に触れてきたかを振り返るエッセイを書くことにした。数年前、ユニコーンのベスト盤を小6の時、図工の先生に借りた時のことを思い出そうとして昔の日記を読み返していたら「HMVの袋に入っていた」と書いてあって衝撃を受けた。私はそれを忘れてしまっていたのだ。忘れたくなかったし、忘れていたことを思い出したくもなかった。でもこのまま忘れてしまうのはもっと嫌だった。自分の音楽がどこからきてどこに向かったのか、ということを少しずつ思い出しながら書いていて、今現在、大学3年生まで来た。どうしてこうなったんだ、とぼんやり思ってきたけれど、そりゃそうなるわよ、というのがよくわかった。他にもボイスメモで録音したライヴの共有や、会員限定ライヴなんかも予定しています。歌う有料note、踊るPixiv Fanbox、Fantia純情派、だと思っていただけたら。
https://subscription.app.c-rayon.com/app/skirt/home
2日
Francisの企画に呼んでもらってyes, mama ok?でドラムを叩く。最高のライヴになったと思う。近年のyes, mama ok?の中でも屈指の大充実。正直ドラムはいくつかああできていたら、こうできていたらという部分もある。でもそういうものを全部包み込むムードというのがあった。yes, mama ok?で演奏するようになってもう15年も経つんだなあ。
3日
アトロク漫画部の部員としてアフター6ジャンクション2に出演。今年面白かった漫画などについて話す。漫画の話をずっとできる友達ってあんまりいなくて、ゼキさんぐらいかもしれない。でもここで話すと、「みんな読んでないだろうな……」というものもチェックしてる人が誰かいる。話の中で出てきた知らなかった作品とかは今後の参考にもなる。実に楽しい空間ナノデス。ひとしきり漫画の話で盛り上がった帰り道、途中まで聴いていたゴリラ祭ーズのニュー・アルバム『The Drifter』の続きを聴く。この日、道には無数のイチョウの葉が落ちていた。この日のイチョウの葉はパリパリで、車で踏んでもそれがわかるほどだった。神宮のイチョウ並木に差し掛かったとき、「めくるめく師走」が流れて、カーブを曲がった。もし、神様がいるならばこれをエンドロールとするだろう。いつもより運転に気をつけて無事に家につけた。これ以上ないタイミングでこれ以上ない曲がかかることは人生にごく稀にあるけれど、今回のこれはまさにそれなのであった。
めくるめく師走 ‑ 曲・歌詞:ゴリラ祭ーズ | Spotify
4日
トリプルファイヤーのワンマンを観にいく。リキッドルーム!少し遅れてしまって、もう演奏が始まっていたのだけど、「相席屋に行きたい」が演奏されていて、これが1曲目だと確信した。この数年育ててきた切り札のような1曲をまず最初に切ったんだ、「相席屋に行きたい」が後半になくても魅せることができる、という判断をバンドがした、という事実に胸がアツくなった。この日のファイヤーはもちろん最高だった。内容的には『EXTRA』の手応えをみんなで反芻しながら、リリース前後のムードの総決算、といった感じのライヴ……になるかと思ったらアンコールで演奏された「YouTube見て死んだ」という新曲に度肝を抜かれることになる。ここ数年のトリプルファイヤーは「現場に行かなきゃいけないバンド」の相当上位で、観にいく度に進化がある。今回はあくまで総決算かもしれない、とちょっと油断していた。もちろん「コインとキノコ」のアップデート版は最高だったよ。それでも、ここまで駆け抜けたのだから、と、ちょっと油断していたのだ。ヒーッ、というわけでトリプルファイヤーのライヴは今後も絶対観た方がいいです。6月にはワンマンもあります。
トリプルファイヤー 史上最大の作戦| Spotify O-EAST・O-WEST・O-Crest・O-nest
7日
管楽器を交えてのリハーサル。どうしたってテンションがあがって最高。帰り道にはDough-istのパンも買えてバッチリ。
9日
優介こと想像力の血のワンマンを観にいく。西田くんのギターで久しぶりに見れたけどめっちゃ良かった。優介の音楽、特にライヴで繰り広げられるそれはそれ以上言葉で伝えられない。
10日
ゲネ。最終調整だったが、それぞれの善意が重くのしかかり、しかも全部掛け違ってしまって、最終的にめちゃくちゃになってしまった。いくつもそういうことがたまたま重なっちゃっただけなんだけど、ひとつがイヤモニの導入についてだった。近年のいくつかのライヴで歌が取りづらそうにしている私をみかねての提案だったのだが、限られている時間を長く費やして「向いてない」「時間と費用をかける価値はなさそう」ということがわかっただけになってしまって、そこから負のピタゴラスイッチが始まり、善意の小さな鉄球が、善意のちょっとした磁石が、全て私のやわらかいハートに沈んでいき、とんでもない気持ちで帰路についた。誰も救えないほど傷ついてしまった私を見て、スリーピースの確認中にボーイと優介は「今後は澤部さんにもっと優しくしよう」と話し合った、と後日教えてくれた。
11日
ラジオの収録。山田玲奈氏にお会いする。FCのエッセイで昔のことを思い出していたから「テレバイダー」でのお姿が鮮明に頭に浮かんで感慨が深い。以前もお会いしたことがあったけど、それももう随分昔だと思うので、今のタイミングでもう一度お会いできて本当に良かった。それから遅刻してムーンライダーズの録音へ。
12日
ムーンライダーズの録音2日目。くじらさんがマンドリンのフレーズをダブルで重ねようか、と演奏したら、トリルなのに最初のテイクと全く同じテイクが録れて本当にびっくりした。鳥肌がたった。くじらさんは日本の、いや、音楽の宝です。
13日
ナイポレ収録。ゲネとレコーディングで頭がいっぱいだったからなのか、収録してる途中に「えっ、これじゃダメじゃない?」と気づいてちょっと入れ替えてなんとか形になった。恐る恐る放送を聞いたらなんの問題もなかったし、放送後の反応もよくて安心した。普通にナーヴァスになっていただけだったようだ。
14日
Zepp Shinjuku公演当日。慌ただしくリハーサルをギリギリまでやって(開演遅れてすみません)、本番さえ始まっちゃえばゲネの時の気持ちも忘れて最高だったわけです。本当に嬉しい。終演後、バンドメンバー+重住さんで新宿の中華料理屋で飲む。いい締め。
当日の録音を聴き返すと、ヴォーカルが普段だったら滅多にこうならないのに!っていう音の外し方を何箇所かしていたけど、演奏も歌も勢いがあって、でも緻密さもあり、余裕もあるけど、逼迫感や切迫感も同居する、ある意味理想的なライヴになった。特に本編最後に演奏した「地下鉄の揺れるリズムで」はどっしりと構えてグルーヴするドラムとベース、単純にウキウキさせてくれるパーカッション、なんて優雅なキーボード、管もコーラスもバッチリ、私ものびのびやっている!我々にとってもご褒美みたいな演奏になっていた。嬉しすぎる。
某日
ゼキさんとシズラー行ってライヴのご褒美と言わんばかりに野菜を詰め込んだ。
某日
取材で母校に顔を出すことに。写真撮影と簡単な取材を済ませて、美術部の副顧問だった先生の忘年会に混ぜてもらった。こうして見ると、本当に時間がたった、ということがわかる。学校出てから20年経つのか。二軒目には3年の時の担任も来てさらにいろいろ話す。今更お互いナンバーガールが好きだと知って、驚く。時間が経てばそういうこともある。会を終えて、少し離れた場所に停めていた車に戻る途中、当時のままのセブンイレブンに入った。なんとなくチャーハンのおにぎりと揚げ鶏を買って食べる。学生の頃、革命が起きた、と思うぐらいに好きだったチャーハンのおにぎりは昔のものと比べると味がぼんやりしていて寂しい気持ちになった。去年の同窓会以降、人生に「懐かし」が必要になってきてしまったことに気がついて狼狽え続けている。
M-1を翌日に控え、いてもたってもいられなくて高円寺のジュンジョーで行われたカナメストーンの壮行会に参加する。告知が出たものの、どこでチケットを買ったらいいのか詳細が掴めず一旦行ってみよう、と会場に足を運んで立ち見で観覧。コーナーで元ダイアモンド野澤さん、元忘れる。の橋本さんとカナメストーンの二人でバンドを組んでいて、その演奏が異常に眩しかった。明日はきっといい日になる。
夜は街裏ぴんくさんの独演会に。全体的にもちろん面白かったんだけど途中で「俺の話もさせてや」と「つんく♂ものまねショー」が挟まれるんだけどこれが信じられないぐらい面白かった。会場はもちろんウケてるんだけど、私と妻の他に数人常軌を逸したウケ方してる方がいて、そうだよな、これそういうやつだよな、と心の中で熱く握手を交わす。終演後、妻は「マジでどういうことなの?こんなおもしろいことやってどういうつもり?」と怒り心頭。わたしも同じ気持ちです。超ハードコアでした。
21日
今年のM-1はすごい。決勝に残った他事務所組(真空ジェシカ川北さん曰くニセ漫才師)であるママタルト、真空ジェシカ、ヤーレンズは私がお笑いを好きなって劇場行くようになった2017年ごろに新宿バディオスやハイジアV-1など、西武新宿の小劇場でたくさん見たコンビだ。そこにさらに敗者復活戦にはいま劇場で熱い視線を送るイチゴや豆鉄砲、2017年ごろからメキメキと頭角を表していったカナメストーンもいる。最高。だから私は方々で「今年のM-1はママタルトと真空ジェシカと敗者復活で上がってきたカナメストーンが同点で最終の3組に残って、3票ずつ入って大会史上初の3組同時優勝です🫵」とか言ってた。
この日は平松稜大くんのレコ発のゲストがあるため、敗者復活戦をカナメストーンが出るBグループを途中まで見て家を出た。とにかく逐一連絡ください、と伝え、車を走らせる。環八から甲州街道に左折する信号で待っていると、妻からカナメストーンがBブロックをトップで通過したという連絡が入った。嬉しすぎる。ちょっと泣きながら信号を左折して、泣きながら甲州街道を走る。あんな左折はきっとこれから二度とできないし、あんな気持ちで甲州街道を走ること、これから先の人生で何回あるだろう。
なるべく情報を入れないためにSNSを遮断して過ごしていたが、本番5分前に妻から敗者復活はカナメストーンに決まったという連絡が来た。あ!これはすごい!泣いちゃいそう泣いちゃいそう!と狼狽えていたが、開演が10分押してことなきを得た。
本番はフォーク青年平松くんのイメージを透過してスカートでもフォーキーな曲を選んだのだけど、後半お客さんはハードなものもお好みと気づいて、かなりいいグルーヴまで行けたのがよかった。平松くんのステージもいい。やっぱりコーラスがいい。前にベルマインツと一緒にやった時もコーラスに感動していた。我々みたいな稼業は今後どんどんAIに仕事を奪われる。でも人間が集まって三声でハモったときの快楽というのは文明がある限りいつまでも必要とされるものだと再確認できた。いいものみた。
終演後、遠藤賢司さんのスタッフをされていたという方から声をかけてくれて、「エンケンが!にゅって出てきた!」と言っていただく。ちょうどCREAの連載で母について書いた時、エンケンさんが鍵になったばかりだったのでそれもお伝えする。うれしい。そして和装の女性からこれでお飲み物でも……とおひねりを頂戴するなんていう珍事まで発生して驚く。多分人生初。めでたい。
帰宅してM-1を観る。私は正直に話すと、賞レースと折り合いが悪いことが多くて「どうしてこれが決勝に……?」とか思ってしまうタイプの悪いお笑いファンなのだけど今年はそういう疑問がほぼなかった。確かにカナメストーンもママタルトも真空ジェシカも優勝できなかったけど不思議と気分は晴れやか。いい大会でした……
22日
朝起きて「カナメストーンが決勝行った世界だ……」となる。
夜、某CM(3年目だ!飲もう金麦)打ち上げに誘われてメンバーにも声かけたら佐久間さんとボーイが来てくれた。中止になってしまったミュージカルで共演していた天野はなさんにも久しぶりにちゃんと会えたしうれしい。暖かい屋内は人がいっぱいだったので凍てつくテラスで冷え冷えのドリンク飲みながら楽しく過ごしていい年末が来ていることを実感した。
帰りの車で佐久間さんとボーイを乗せてどこかの乗り換えが簡単な駅までおろす、という感じだったのだけど盛り上がりすぎてそれぞれの家まで送る。いい年末。
某日
iPhone変えたときに契約のプランを見直した。月の使用量みると大体30GB少し超えるぐらいだったので、30GBまでのプランにして気をつけながら使えば問題ないっしょ、と軽い気持ちでプラン変えたら、そのこと自体を忘れてて月末の手前で30GB突破してしまった。1000円払って1GB追加。気をつけながら使っていたはずなのに24時間で1GB使い切ってしまって人生初の通信制限を受け止めることにした。プランも戻した。人生を感じる。
25日
J-WAVEのGRAND MARQUEEでクリスマスソングの弾き語りを、というオファーに答えNRBQの"Christmas Wish"と、番組からのオファーで「静かな夜がいい」を歌った。セレイナ・アンさんの前で私のだめだめプロナンシエイションにお付き合いいただくというプレッシャーもめちゃくちゃあったのだけどなんとか楽しくゆったり歌えた。あと「静かな夜がいい」ってSilent Nightじゃん、と当日気がついた。
26日
ライダーズのレコーディング。大きなうねりは小さなきっかけからはじまるのだということを思い知らされる。すげーっ
27日
シェイカーひとつ持ってyes, mama ok?のインストアイヴェントに顔を出す。お店入ってすごい人がいて本当に嬉しい。トークだけもっと用意すればよかった!と反省しています…… それにしても本当にリリースできてよかった……1/11には阿佐ヶ谷LOFT Aでイヴェントが、1/18にはユニオンのベストアルバムストアでインストアがあります。よろしければ。
そこからカクバリズムの忘年会でDJ。東日本橋の会場のCITANまで歩いて向かう。年末の夜の街を陽気に歩いて気分は最高。CITANの扉を開けるとすでに片想いのライヴが始まっていて、すごい人だった。人をかき分け会場に入ると音の質感が少しこもっていてそれがとてもいい。どうしてこういう音像なんだろう、と周りを見渡すと、厚着の人が多いことに気がついた。もしかしたら厚い服が音を吸ってこの質感になっているのかもしれない、と思ったら無性に嬉しくなった。DJも楽しかった〜いい納め。
元シャムキャッツの藤村くんが近くでライヴが終わった後に顔を出してくれて途中まで一緒に帰る。ぼくはぼくで鞄のシェイカーが歩くたびにシャカシャカなって、藤村くんは藤村くんでタンバリンがシャンシャンなっていて最高だった。
28日
ムーンライダーズの活動休止ライヴの上映イヴェントに参加。このライヴは当時、自分のライヴとかぶって参加できなかったのが悔しくてblu-rayもってても見れてすらいなかった。でもCDだけは聴いていて、シリアスな曲が多かったこと、当時の気持ちから、重たいライヴ、という印象を勝手に受けていたけど、映像でみるとなんとスカッとしたいいライヴ。「進化したらまたお会いしましょう」の通りのライヴだった。来年50周年、を迎える今、このタイミングで観れてよかった。
30日
佐久間さんとスタジオに入って新曲の制作。7時間とって飽きたら帰ろう、とか言っていたのにまとまった休憩1回だけ取ってあとはずーっとあーでもないこーでもない、とやっていて逆に驚く。一旦形になる。
31日
夜、毎年恒例の松本家での年越し。飯を食いながらダラダラと新年を迎える。今年もお世話になりました。
