11月18日
1日部屋の掃除。涙で明日が見えない。掃除代行とかに頼むべきじゃないのか。
19日
延ばしてもらっていたGOODYEAR MUSIC AIRSHlIP〜シティポップ レイディオ〜の収録。それからナイポレ、夜はTJNY座談会。楽しかったけど、これはTwitterの素晴らしき副産物だったんだなと改めて実感。こちらの感度が鈍くなったんではなく電波塔がつぶれてしまったような気持ちになる。
昼取材、うまく話せただろうか。夜のスタジオまで下北沢をうろつく。かつて山角という食堂のスタッフの方が場所を変えて土土土というお店を始めた、と聞き、訪問。おいしかった。山角の暖簾分けの店はあと二つほどあるらしい。いかねば。スタジオでyes, mama ok?。タクさん不在のデュオ編成。Steeplechaseがデュオのぐしゃっとした感じにハマってうれしい。
21日
佐藤優介の卒業コンサートを観に行く。最初の何曲かでマイクスタンドに手をかけて歌う優介をみて「散会ライヴの幸宏さんだ!」と膝を打った。あらゆるものごとの両端を優雅にもつ素晴らしいバンドだった。全く違うものになるだろうけどアルバム楽しみ。
23日
yes, mama ok?ライヴ当日。リハーサル終わってサンマルクカフェで妻と金剛地さんと三人で時間を潰す。机が信じられないぐらい小さくて驚いた。そこから中華料理屋に移動して、食事を摂る。すっかり馴染みの景色になっているけど、yes, mama ok?の金剛地武志さんと演奏して、飯まで食っているんだな、と一瞬気が遠くなる。何だこの人生。会場であるグリーンアップルはキュートでとっぽい不思議な場所で、バスドラを踏むだけで時代が遡っていくような気がした。慣れない編成だったけど、もうどうなってもやるだけ。ハマる瞬間がかなりあって楽しかった。リハでも手応えのあった"Steeplechase"がやはり良かった。とにかく頭も体もフルで使い切ってへとへと。帰り際、金剛地さんと充実感のある握手を交わす。
24日
さぼうるでDJという規格外の仕事。片想いのイヴェントで、出演者はその場で明かされる。サプライズパーティというよりは日常に寄り添ったイヴェントだと受け取る。とにかくこれがとんでもなかった。さぼうるは中二階、一階、半地下、と言った構造をしていて、DJブースと片想いのステージは半地下で行われる。自分が好きな音楽がさぼうるに響き渡るのはもちろんだけど、片想いの演奏、というか鳴り方がとにかくヤバい。染みるなんてもんじゃない。泣きそうになった。歌とキーボードはスピーカーから鳴らされるけど他はアンプや生音。照明や音響、全てがお膳立てされてミュージシャンがそこに飛び込むライヴは最高だよ、でもこの景色、この音色、ここにはゆらぎがあり、音楽があった。音楽がさぼうる全体で鳴っているんだ。こんなに美しい光景はあるかね。あまりに最高な気持ちで(食事を摂りに)街に出る。大勝軒でカレーを食べた。おいしかったのだけど、なんでラーメン食べてないんだ、という気持ちがときどき顔を出す。街を歩く。時間が経ってしまって大好きだったうどん屋のまる金もない、コミック高岡もない、ジャニスもない、それでもまださぼうるはある。戻ると片想いの2部が始まるぐらいだった。さっきとは違って中二階に席をとってライヴを聴く。真下で音楽が鳴り始める。スピーカーがあるのは演奏されている半地下だけなので、音が遠い。でもその音の遠さに涙が出た。さっきの親密さとは違い、他人事のように音が鳴っていて、その他人事に私は再び音楽を見出した。真剣に耳をそばだてて聴いて涙する私のような人から、同行者と談笑しながら聴く人、まるでただ喫茶店にいるだけかのように見える人、それぞれの中に今、この瞬間の片想いがスパークしている。これがあまりにも美しい光景だった。帰りの車では音楽というものについて改めて考え直したりした。
25日
取材・リハ・原稿。高野寛さんをゲストに迎えるシティポップレイディオに向けて「続く、イエロー・マジック」を読んだり、改めて最新作から過去作まで聴いていった。どのアルバムも好きなんだけど、やっぱり「TRIO」が大好き。どうしたらこういう音になるんだ。本を読むとそれが少し伝わる。
27日
小西康陽さんのライヴを観にいく。コットンクラブにいくのは初めて。大学生の時にジョージィ・フェイムの来日公演がコットンクラブであって、やっぱり金がなくて観に行けなかったことがあって、それ以降、つねに私の心のどこかにコットンクラブが、ある。あれから15年以上経っていると思うけど、やっと。ライヴははっきり言って最高。来年の福岡、大阪が観れる人がうらやましい。ビルボードでのライヴもすごくよかったけど、今回はよりロックの香りがあったような気がする。「失恋と得恋」収録の「衛星中継」に刻まれた「テレビの衛生中継で」と歌われるあの言葉、歌そのものの強さは多分、ロックだと言ってしまっていいものだと思うんだけど、そういう感覚に満ちたライヴだったような気がする。エンディングも猛烈に感動した。曽我部さん、岡田崇さんと途中まで一緒に帰って、感想を話し、また熱くなった。東京駅までの短い間だったけど、この時間もまた永遠なのだ。
28日
取材。対談だったのだけど、気持ちとしてはインタヴュアー。めちゃくちゃいい話がいっぱい聞けて最高。記事に割かれるページ数は多くないだろうけど濃いものになるといいな。
29日
MURABANKU。とツーマン。やっとツーマン!フルバンドでのライヴが見れるからとても楽しみ。バンドもスリーピースは好調。MURABANKU。のYouTubeにスタッフとして入っていたタカラくん(スーパー若人)がこの日も来ていて、ヴィデオ(文字通りのVHSを記録媒体としたどでかいヴィデオ!)を回してくれていたのでいつか公開できるといいな、と画策中です。MURABANKU。もパワフルとふにゃふにゃを行ったり来たりしていてかっこよかった。終演後のアフターパーティでレコードを回した。もう出演者とスタッフしか残ってなかったけど笑、どのレコードかけてもおかしいぐらいいつもよりよく聞こえる。そういう夜だったんだな、と思って嬉しくなった。
某日
パソコン音楽クラブを迎えてナイポレの収録。先日の高野寛さんとの収録でも強く思ったけど人と音楽の話をするのが本当に楽しい。中年としての自覚が芽生え、何に飢えているのかわかるようになってきた。
12月2日
大阪でライヴ。初めての十三、あまりのいかがわしさに戸惑う。優介が「ファミマの前のガチャガチャに電マが入ってた」と教えてくれて、優介と妻と3人でリハ抜け出してラーメン食いに行ったとき確認に行く。本当にあった。なんという街だ。
この日はchelmicoとダウ90000とスリーマン。事情でダウの参加がギリギリの発表になったから埋まるか心配だったけど完売とまでいかなくても満員、大盛況。嬉しいよね〜。それぞれがそれぞれのステージに影響を与えてバンバン良くなる理想のイヴェントの形だった。最高すぎる。打ち上げも盛り上がり、飲めないのに2次会まで参加した。
3日
みんなは早い新幹線で帰る、というので妻とちょっとだけ大阪に残り昼ごはんだけでも食べてから帰ることに。ロンドンティールームでお茶してどこ行こう話し、昔は遠征といえばここ、という焼肉屋に向かうことにした。昆虫キッズの遠征で豊田さんに教えてもらった焼肉屋。参鶏湯が絶品なのだ。注文して参鶏湯の鶏をほぐしているときに「あー、ここにくるならみんなも誘えばよかった」と突然気がついた。なにか取り返しのつかないようなことをした気分になるが、参鶏湯も焼肉もやっぱりおいしくて一旦棚上げ。次は絶対みんなで行きたい。
7日
関西蚤の市でのライヴのために大阪に前乗り。夕方の新幹線でduolingoにどっぷり浸かりながら大阪に向かう。もう2年近く経つけどまだ英語はぜんぜんわからない。もう課金(一年単位)やめてもいいよな、とか思って確認したらちょうど1日前に引き落とされていた。むう。明日は万博公園でのライヴだからホテルは不慣れな新大阪。どこで晩ご飯を食べていいのやらわからず、googlemapを見るとタカラくんが教えてくれた蕎麦屋、あたり屋が割と近かったからホテルで荷物をおろし、電車に乗った。寒い。自分でもしみる。あたり屋は最高だった。「鴨 かき ごまだれ」というメニューがあって、半信半疑で頼んだのだが最高。また行きたい。
8日
ホテルを出る。まだ体は寝ている。電車に乗る。まだ頭は寝ている。モノレールに乗り換える。やっと調子が掴めてきた。配信が開始したばかりの「火をともせ」をなんとなく聴く。いい。寒い朝にしみる。駅に着いて、ホームを降りて、万博公園に向かう。「火をともせ」が終わってSpotiryが提案する何曲かをザッピングしていたらマテナイというグループの「巻きもどる」という曲が流れた。ある晴れた冬の朝、カーブするモノレール、公園、そのの全てがハマった。めちゃくちゃにいい。
想像以上の寒さで、ステージではマフラーをしないとしんどいぐらいだった。リハーサルで少しずつ体を慣らさせて本番。ライヴの途中で年内最後だと気がついてなんとなく狼狽える。しばらく歌っていくと朝のひんやりとした気分が昼の陽光に押し出されて行って、最終的にはマフラーも外した。「火をともせ」初おろし。やっぱりいい曲。でもどこがいいか説明が難しい。
ライヴが終わった充実感の中、蚤の市を軽く回る。柑橘系のジューススタンドが出店されててそこで飲んだジュースが特によかった。知らない世界と知ってる世界のちょうど中間。
某日
カクバリズムの事務所の一室を借りて作曲をすれば捗るのでは?と試しに3日予定を入れて通ってみることにする。いつもは深夜のスタジオで曲を作っていたけど、通勤みたいな感じで外に出るのもよかろう、夜中じゃない方が集中できるかもしれない、となったわけだ。初日はいきなり遅刻。カクバリズムの事務所は景色がよくて、夕暮れには思わず写真を撮った。差し入れやお歳暮も食べ放題だし環境は最高。やる気はあがったのだが、成果にはつながらず、この日は過去のモチーフを整える方向にシフト。二日目は急な仕事が入って行けず。三日目はスケジュールの連携がうまく取れていなくて断念、トボトボ帰った。あまりの情けなさに目の前が暗くなった。年内に8曲揃えると言ってた私はどこに行った?行き場のない虚しさをduolingoにぶつける。しかしduolingoはduolingoでいつもの頭打ち(やりがい要素として与えられている経験値、XP欲しさにクイズとしては正解していくけど、理解には到達してない状態が長く続くと本当に何を聞かれているのか、何を答えたらいいのか全くわからなくなる時が何ヶ月かに一度来るのだ)の予感があり、これはこれで泣きそう。結局、吉祥寺で漫画買って、おでんを買って帰った。むちゃくちゃにならないと気が済まなかった。
某日
GOODYEAR MUSIC AIRSHlIP〜シティポップ レイディオ〜の選曲に二日ほどあててここ一年で来たメッセージ、リクエストを片っ端から読み、資料をあたって改めて感動する。なんでいいリスナーがついてくれたんだ。番組はGOODYEARさんが抜けても継続することにはなったけど、やっぱり寂しい。車と音楽は切っても切れない。GOODYEARさんとの最後の収録の別れ際、担当のT氏に「今度浮ついた入金があったら絶対GOODYEARのタイヤに履き替えます」と誓った。この番組を通して気づいたこと、知ったこと、気づけたこと、知れたことはあまりにも多い。
13日
豊田さんのライヴで佐藤優介の新バンド、歯の治療ライヴ。 思いっきりやらせてもらえてすごく楽しかった。豊田さんじゃないとああ言う遊び場は作れない。つくづくsexyなひとだ。
某日
深夜のスタジオに場所を移し、ひたすら作曲。これ!というモチーフがなかなか出てこない日は過去の断片を掘り起こしたり、仕事で作ったけど別案提出してボツになった曲とかを掘り起こして精査した。なんかいくらでもモチーフ出てくる〜みたいな日もあった。いずれにしても集中力はどんどん落ちていて、出てきたモチーフを広げてひとつにする、というのに時間がかかるようになってしまった。
それから年内は昼間掃除、夜は作曲の日々。泣きながら年が暮れていく。
22日
M-1めっちゃ面白かった。ママタルトは絶対またあそこに戻っていつもの調子の漫才を見せてくれる。その反対に数日後、ダイヤモンド解散の知らせに落ち込む。
某日
メンバーと出来上がった4曲分のデモを聴きながらわいわいやるオンライン会議開催。あんまりこういうのしたことなかったからなんか嬉しい。書き残しておく。
29日
ゴールデンラヴィットのプールに浸かる本波さんみて今年一番ぐらいに爆笑してしまって、腹筋にきていたダメージが2日遅れて筋肉痛になった。今まで筋肉痛が遅れることなんてなかった。私もりっぱな中年になりました。本年もお世話になりました。