幻燈日記帳

認める・認めない

不便な都市生活入門



先日から肉、たまご、チーズで華麗に痩せるつもりで炭水化物をできるだけカットした食生活をしていた。1週間ぐらい経ちベロが黄色くなっていることに気がついた。一難去ってまた一難、また健康が脅かされている!とグーグル先生に訊いてみたら「胃腸が疲れているのでは?」とのことだった。チーズに飽きたというのはみなさま昨日の日記でご覧になったと思っていたのですが、そこに追い打ちをかけるようにTJNYのチャットで「尿酸値高い人(私は先日、8.5あった)は炭水化物抜くと痛風まっしぐら」という情報をゲット。心を入れ替え昼食は買い置きしてあったサッポロ一番塩ラーメンを食べた。胸に沁み入るすりごまの風味よ、懐かしい友人のような顔もするんだね。いつもだったらここに白米をドカンとぶっこむのだが、この1週間で「よく噛んで食べる」という行為が少し定着したのか、完食したら満足感が私を包んでいた。
恋人と出かけた先でエレベーターに乗ろうとロビーで待っていたらこれからこちらのフロアーに降りてくるエレベーター内の監視カメラのモニターが出来た。8階から乗ったカップルが7階を過ぎる頃には肩に手を回し、6階を過ぎる頃にはキスが始まり、5階を過ぎる頃には舌を絡ませていた。「いやあね、ダイタンだわ」と言うはいいのだけど、これから降りてくるふたりの顔をどうしても見つめてしまった。
新宿のTSUTAYAで映画を数本借りた。8階から階段で降りて行ったらまんまとCDコーナーにも捕まってしまった。えっ、これ6枚組だけど一般料金で借りれるの?さらに5タイトル借りると1050円とな、とテンションがあがり、帰り道には5タイトル合計17枚のCDを抱えて西武新宿線のシートに体を沈めた。
家に帰り、部屋を暖めて見る映画を決めた。オードリー・ヘップバーン主演の「おしゃれ泥棒」にする。高校生の時に大好きだった映画だ。当時はVHSで見ているはずだ。なぜかワクワクしていた。懐かしいんだけど不思議と知らない映画を見るような感動がある。ふと見ていて重なったのはさっき見たエレベーターのカップル。映画の中で倉庫のようなところでキスをするシーンが見事にハマった。エレベーターの中のふたりは誰かに見られる事を想定していない本当にふたりだけのキスをしていたのだな、とてもいいものを見たんだ、なんて自分でも気持ち悪いぐらい高校生みたいな気持ちが戻ってきた。戻ってこなくていい!戻ってこなくていいから!とコーラで押し戻した。