幻燈日記帳

認める・認めない

あみだくじパニック



財布がもう死にかけている。いつかのCAMPERのセールで買ったどんくさくて愛嬌のある大ぶりの財布を何年か使っていたのだが、いよいよダメだ、と意を決してCAMPERに飛び込む。奇しくもセール中だったが、欲しかった財布はセール対象外だった。そのことへの悲しみの涙と、財布が新しくなる喜びの涙、そして汗でべっしゃべしゃになりながらエスカレーターを登り、タワーレコードコーネリアスの新譜とex.相対性理論真部さんが新しく組んだバンド、集団行動のアルバムを購入。
かつて友人たちと住んだシェアハウスの一回忌のため、同窓会が行われた。新大久保でサムギョプサルを食い、「最近傘を忘れなくなった。ただ出かける機会が昔よりへっただけかもね」という話をする。それ意外にも話は盛り上がり、少し歩いて歌舞伎町の台湾料理屋へ。あれから一年経ったけど、全員があの時より状況が変わっていて、それぞれ報告する事があった。野心とは違う何かが心の中で少し燃えるのを感じた。
店を出た頃に、サムギョプサルの店に傘を忘れた事を思い出す。それほど話に夢中になったということだよ、と無理矢理頭をポジティブに持っていったが、それが正解だったかわからない。


投票を済ませて実家に顔を出す。束の間、猫と戯れ、親に近況を報告。ドコノコの使い方をきかれ、教えた後、帰宅。道中、車で先日買った集団行動のアルバムを聴く。自分の中でピントを合わすような時間が少しあったが、ピントがあってしまえばもうそこからはずっぶずぶ。特に4曲目から7曲目までの流れはさすがとしか言えない言葉とメロディ!昨日、AマッソのDVDが届いたことから熱が急に上昇。新宿のバティオスネタ祭りを引っ掛ける。Aマッソは見たことないネタで最高だった。脳がシビれるような感覚。はじめて見たナイチンゲールダンスというコンビが荒削りながらも底知れない感じでまた新しい発見だった。お笑いライブを引っ掛けてから事務所で打ち合わせ。絵に描いたような充実したサンデー。打ち合わせも想像より速く終わり、牧村憲一さんのトークイベントに顔だけ出したが、やはりもう既にイベントは終わっていた。先行販売されていた本だけを書い、向かいのタワレコ5階、パイドパイパーハウスへ。長門さんがいらしたのでここ最近の近況を少し話す。CDも1枚見繕ってもらった。そのTSUTAYAでアドベンチャー・タイムを借りようとしたら借りたいところから先がバッサリなかった。
渋谷から山手線で新宿へ。新宿から西武新宿の駅まで歩く。僕はお酒は飲めないけれど思い出横丁の雰囲気は好きなので用もないのに新宿から西武新宿まで歩く時は必ずそこを通る。海外のお客さんがとびきり多い夜だった。大ガードをくぐった時、誰かが僕の手を叩いた。おっ、知り合いかな?と思ったのだけど、すぐ横を冷たい顔の女性が通り過ぎていった。女性が肩からかけていた大きな鞄が手のひらにあたっただけのようだった。鞄には「NEW YORK」と書いてあった。
西武新宿線の愛想のないシートに座り、先程買った渋谷音楽図鑑を読み進めていった。