幻燈日記帳

認める・認めない

いとしの



眠れない時にふとんから這い出て、
あかりをつけ、部屋からも出て、台所で、
牛乳を温めている時、自分の曲が頭の中で流れ出した。
はずかしいことだ、と思ってしまっている。


最近は自分でもよく解らないくらいに、
様々な音楽を取り込もうとしている。
CDやレコードをやたら買っているし、借りている。
この10日間に聴いた、借りたり買ったたものを広げてみると、
なんだかよくわからないものばかり。
原マスミ、レッド・クレイオラ、ヘッド・コーティーズ、プレスリー
ノエル・アクショテ、カーネーションルロイ・アンダーソン
ケチャ、セガモーリシャス民族音楽)、ガレージGSコンピ、
レッド・ツェッペリンポール・マッカートニーキリンジ
カルトーラ、デイヴ・フリッシュバーグ、テクノ歌謡コンピ、
ラドウィンプス、ナイン・インチ・ネイルズ
マジカル・パワー・マコ、クリエイション(イギリス)、
ドラえもんのサントラ、モップス武満徹レジデンツ
自分でもどこに向かっているのかが解らない。
今は今で、メル・トーメのライブ盤を聴いている。
もっと構えた音楽観が必要なのではないか。
と、書いたところで、自分がアーティストの名前を羅列している、
自意識過剰で自慰が好きな人間にも思えてきたので、
ひとつひとつ思ったことを書いていこうと思う。
まず、原マスミさん。
以前、「イマジネーション通信」というアルバムを買って、
よく聴いていたが、どういう訳か持っているのが急にはずかしくなり、
売ってしまったが、結局iTunesとかで結構聴いているのがなお悔しく、
ええい、と借りたのが「夢の4倍」というアルバム。ジャニスで借りた。
まだ通して1回程度しか聴いていないのだが、恐ろしいレコードだと思う。
アルバムの一曲目の歌いだしから、
「部屋へ帰ると君が死んでいた」と歌い上げる。
こういうところがイヤなんだよ、と本気で思うのだが、
どうしてか、結局なんども聴いてしまうのだろう。
「イマジネーション通信」がそうだった。
ちなみに、イマジネーション通信は1700円で買い取られた。
レッド・クレイオラ。これもジャニスで借りた。
前に大学の図書館に「ソルジャー・トーク」を聴いて、
噂は予々聞いていたが、これほどのものとは…と思ったら、
こないだ和田礼加邸にレッド・クレイオラがあるのを発見。
こりゃ、ちゃんと聴こうかな、と1stと2ndの2in1をレンタル。
まだ聴けていません。
ヘッド・コーティーズはヘッド・コーツとの2in1を借りた。これもジャニス。
以前、スカートでもコーラスでときどき参加してもらってる知華さん。
世界のクマコーの姉、知華さんから貰ったCD-Rの2曲目がヘッド・コーティーズだった。
(1曲目はラム・ライダーの「スウィート・ダンス」だった。
笑いながら泣き転げるという新ジャンルを確立した名曲)
格好いいぜ、と思いながら、古本屋の安CDコーナーを漁っていたら、
彼女たちのCDが250円で売っていて、アルバムを通して聴いたら、
僕が通らなかったもの、避けて通ったものの要素も含んではいるが、
実際はポップの塊みたいなものだった。選り好みはするもんじゃない。と思った。
借りてきたCD自体はまだ聴けていません。
知り合いに、ロカビリーでもやばいのはやばいよ、と言われたのを思い出し、
図書館でなんの気なしに借りたプレスリー。あたま5曲と監獄ロックだけ聴きました。
さらっと聴ける感じは異常だな、と少し思ったが、僕には早すぎる。
ノエル・アクショテは豊田さんが確かいい、と言っていた気がする。
カイリー・ミノーグのカバー集。ギター一本によるもの。
カイリー・ミノーグを聴くのが先か、ノエル・アクショテで聴くのが先か。
にわとりが先か、たまごが先か、みたいなもんにも思えるが、
僕はノエル・アクショテで聴くのを選んだ。
これも数曲しかまだ聴いていないが、風呂に入りたくなったから、
中断されただけである。続きはこれから聴く。
カーネーションはアマゾンで独占販売されたライブ盤を、
ユニオンで中古で525円だったので買った。
聴いたがなんか妙になまなましい。
ジャニスでも昔のライブ盤を借りたが、
それはショウのような感じも受け取ったが、
こちらのRunnin' Wild Liveは本気の勝負を見せられているような気分になる。
だが、きっと映画や、漫画や、とにかく、
非現実の中のことでの本気の勝負のような感じで、
聴いている側にも余裕がある素敵なライブ盤だと思う。
ルロイ・アンダーソンアメリカの作曲家。僕の好きな作曲家。図書館で借りた。
妙ちくりんなものを、ポップに、タフに聴かせる。
黄金期の録音らしいが、さすがの「トランペット吹きの休日」は、
縦の線がちょっとずれている。そういうところもちょっといい。
やっぱり普通に「そり滑り」という曲がかわいらしくてとてもいい。
ケチャは図書館で借りた。
「蘇る伝説のケチャ」という邦題。
ライナーもとても充実している。
配置のことや、音楽的メカニズムのはなし、
クラシックバレエとケチャとの比較等、みていてとても興味深いものだ。
セガというのはモーリシャス民族音楽らしいが、
僕にはモーリシャスがなんなのかすらわからない。邦題は「魅惑のセガ」という。
これも図書館で借りた。
まだ聴けていないが、帯に「リズム・コレクター必聴!!」と書いてあった。
それとジャケットの佇まいもとても良かったので、借りた。明日聴く。
ガレージGSコンピはときわ台にあるレコード屋で買った。
イタリア人が編集したガレージGSコンピ。800円。
タイトルはサイケデリック・トーキョー。ジャケットはゴジラ
ボリューム3と書いてある。少なくともあと2枚はある。
と考えるとわくわくするくらいすごいレコード。
ついこないだ深夜に酢豚作っていたとは思えない堺正章の絶叫に震える。
レッド・ツェッペリンはセカンドをときわ台レコード屋で、
500円で購入したが、ツェッペリンの前にガレージGSコンピを聴いたから、
印象が少々薄まってしまっている。クリーンな頭じゃないとロックって、
意外と聴けないものなんだなあ、と実感。
自分があまりロックを聴かない理由が少し解ったような気がした。
ポール・マッカートニー。2002年のワールド・ツアーを借りた。これは図書館。
通しては結局聴かなかった。iTunesに取り込んでちょぼちょぼ聴いた。
今のところ、一番格好よかったのは、一番最後の、
サージェントペパーズ/ジエンドのメドレー。
ジ・エンドのドラムのタムの再現で、やっと、
リンゴのドラムが作曲だったと気がついた。
キリンジは「for beautiful human life」を借りた。図書館。
これは高校の頃に一度借りた。借り直しの一枚。
高校の頃に借りたものだったのでやはり、印象が違ってくる。
「愛のcoda」最高、最強。最初に借りた頃は、
お、白根ゆたんぽくらいにしか思っていなかったかもしれない。
カルトーラはジャニスで借りた。2in1のやつ。
本当は買おうと思っていたのだが、CD1枚のくせに、3800円くらいして、
うおう、これなら「愛するマンゲイラ」の方が安いからこっち買うわ。
と思ってしまったため、結局買わずに借りてしまったのだが、
やはり買うことになるだろう。優雅である。沈黙のバラ、というタイトルも美しい。
デイヴ・フリッシュバーグはLPでは持っているが、
外で聴きたい、と思い、CDで借りてiTunesに落とした。
それまでレコードでばかり聴いていたので、色気には欠けるが、
とても便利だと思った。
テクノ歌謡コンピはポリドール編。これもジャニス。
一曲目から糸井/慶一のコンビによるテクノ歌謡という最高のもの。
歌いだしも完璧。「飛ばそうぜ渚まで」という歌詞を、
女の子が無理矢理低い声で唄うから最高なのだろう。
なぜか15曲目だけパソコンに読み込めなかった。
ラッドウィンプスはバイト先の榊原君が貸してくれた。
数曲でダウン。今改めて聴いているが、やっぱりキツい。
若すぎる。僕にはちょっとキツい。本当に僕は二十歳なのだろうか。
榊原君は同い年で、坂口安吾が好きだと言っていた。
歌詞がいいんですよ、と同い年なのに何故か敬語で話してくる。
歌詞はまったく良くない。
「君は言う、奇跡だから、美しいんだね、素敵なんだね」という歌詞が出てくる。
ふたりの出会いを奇跡だとうたう内容なのだが、
僕ならこんなことをいう女性を疑おうと思う。
奇跡が、美しいということや、素敵、という感情が繋がっているのは、
とても危険なことだと思う。
それを頷いてしまうことも、軽薄だ、とも言えそうな気がする。
恋人が世界の中心をまわり、その周囲を付随するように、
社会、生活を構築している歌詞世界は、まるで、
30年前にさだまさしがやったような手法と全く同じである。
ナイン・インチ・ネイルズも同じく榊原君に借りた。
ダウンワード・スパイラルというアルバム。
インダストリアルとか言ってるけど、全然インダストリアルに思えない。
さんざん毛嫌いしてきたが、やはり、どうも怖い。
ハラシーという曲の音は普通に好きだけど、
これ聴くなら普通に「戦略の貴公子」のころのプリンス聴いた方がセクシーだ。
ぜったいこっちの方が、それも、圧倒的にモテるだろうけど。
しかし、全体的にニューウェーブ臭がするので、意外と嫌いではなかった。
マジカル・パワー・マコは、中学生の頃から気になり続けて、
高校の頃に紙ジャケで再発されて、それも見送り、ずっとタイミングを待っていたが、
いまだ!というタイミングでもないのに借りて聴いてみた。ジャニス。
やはり、中学生の時に聴かなくて良かったと思った。
あの頃に聴いていたら、と考えると少し恐ろしい。眠りながら聴いた。
クリエイションは人と話している時に、ちらっとその名前がでて、
その翌日にジャニスに行っていたので思い出して借りてみた。
弦の使い方がとても上手く、緊張感もある。
もっと若いころ、高校1年生くらいのころに聴いていたら、
ロックを好きになっていたかもしれない。
ドラえもんのサントラは図書館で借りた。2枚組。
前に借りたドラえもんのサントラは、ほとんどがテレビサイズで、
なんでいなんでい、と思ったのだが、こちらはすべてフルサイズ。
でもあらためて聴くと、テレビサイズでいいや、と思えた。
最高なのは、パラレル西遊記の主題歌「君がいるから」。
オープニングの駄目っぽさ全開のシンセサックスが哀愁と気合を感じる。
サビになると急にコーラスが広がるのもポイント。
テレビで使われた曲はどれもシンセの使い方が格好いい。
モップスサイケデリック期のベスト盤みたいなの。
ガレージGSコンピに収録されていた「朝日よさらば」があまりにもよくて、
勢いに任せて借りた。が、びっきびきのファズギターにマジ泣き。
正月にやっていて録画したっきりみていない、
野良猫ロックもちゃんとみなければとシュッとした気分になった。
でも、「お前のすべてを」には爆笑。当時だったら下着の替えが、
何枚あっても足りなかったと思うが、故・鈴木ヒロミツ氏の、
20年後、30年後を知っていると笑わずにはいられない。
もっとフラットな環境でこの曲を聴いてみたかった。
武満徹はまだ聴けていない。
大学の図書館で聴いたときは、これはSMの音楽だ!と大いに興奮した記憶がある。
スピーカーで聴いている途中に突然ズボンを脱ぎだすのも辞さない覚悟であります。
レジデンツは先日母と話している時に、
当時真面目に聴きすぎて鬱になった。と言われて、興味を持った。
エスキモー」というアルバムと「コマーシャル・アルバム」を聴いたが、
どちらも変なアルバムだなあ、と思った。
が、セガとか聴くと、「エスキモー」はうそっぱちの民族音楽といわれたようだが、
あながちまちがってないんでないの?とか思ったりして。


疲れました。
最近はあすなひろしばっかり読んでいます。
それとは別に、3月27日のフライング・ティーポットでのライブ、よろしくね。
それとさらに、僕が音楽を担当した学生映画、中野モラトリアムが、
中野ZEROでの公開が決定。詳細は以下から。
このイベントタイトルはどうにかならなかったんだろうか。


『メイビームービーベイビーズ』
日程:2008年3月24日(月)、25日(火)
場所:なかのZERO視聴覚ホール
地図 http://www.nices.jp/access/zero.html
料金:2日間フリーパス500円

上映作品

■井口友信監督「THE★IGUCHEESE」
■ 大山隆一監督「欠けて、落ちてゆくまどろみ」
■ 小野沢真監督「天才バビロン」
■ 小松いつか監督「今日もそうして秋はゆく」
■柳沢陽志監督「中野モラトリアム」

時間
▼3月24日〔第一部〕開場12:30
13:00〜「THE★IGUCHEESE」(20分)
13:35〜「欠けて、落ちてゆくまどろみ」(15分)
14:05〜「天才バビロン」(50分)
15:10〜「今日もそうして秋はゆく」(30分)
15:55〜「中野モラトリアム」(50分)

▼ 3月24日〔第二部〕
17:30〜「THE★IGUCHEESE」(20分)
18:05〜「欠けて、落ちてゆくまどろみ」(15分)
18:35〜「天才バビロン」(50分)
19:40〜「今日もそうして秋はゆく」(30分)
20:25〜「中野モラトリアム」(50分)

▼3月25日〔第三部〕開場11:30
12:00〜「THE★IGUCHEESE」(20分)
12:35〜「欠けて、落ちてゆくまどろみ」(15分)
13:05〜「天才バビロン」(50分)
14:10〜「今日もそうして秋はゆく」(30分)
14:55〜「中野モラトリアム」(50分)

※ チケットご希望の方は下記のアドレスまで「お名前、希望枚数、希望日時」を記載の上
moviebabies@gmail.com
までご連絡ください。

◆ THE★IGUCHEESE監督井口友信ブログ
http://igucheese.cocolog-nifty.com/blog/
◆ 今日もそうして秋はゆく監督いつかブログ
http://itsuka-dresmskirarin.cocolog-nifty.com/blog/
◆ 中野モラトリアム監督柳沢陽志ブログ
http://d.hatena.ne.jp/yohji0711/