幻燈日記帳

認める・認めない

京都顛末記



11日
この日はO-WESTにてライヴ。
岸野雄一さん率いるワッツタワーズのイベントに出演。
毎年行われているこのイベント、
ベースの清水くんは皆勤賞で参加していて非常に感慨深い。
清水くんと盛り上がって、元々持ち込む予定のウーリッツァーから、
その3倍くらいの重さがあるフェンダーローズに切り替え。
前日のリハーサルにも持ち込み、オルグに運び入れた段階で既に後悔。
3FからB2という地獄。
若干の遅刻をしてなんとか機材をWESTに運び入れる。
ローズはメンバーとWESTのスタッフさんに任せて、
ぼくはそのまま車を運転してハンズの方にある駐車場に停めてからWESTヘ。
メンバーと顔を合わせてスタッフの方が楽屋を案内してくれた。
扉を開けたらそこにはロンが座っている。
あまりの事態にすぐ扉を閉めて物販の支度をして、
そのままその場でだらだらやってしまった。
緊張のあまりに楽屋に行けない、というのは、
去年の来来来チームのイベントで楽屋にライムベリーが居たとき以来だ。
それでも楽屋に落ち着き、リハーサルの時間になったので、
ステージに向かうと、ステージでは岸野さんとスパークスが打ち合わせをしていた。
スパークスは弾き語りなので、キーボード以外の方はセッティングしてください」
なんて言われて同じステージに立っていた。
真横でラッセルが「ディスタウン」を歌っている!
真横でロンが「アイ・マリード・マイセルフ」を弾いているのだ!!!
2008年の夏、私は恋人とスパークスが見たいあまりにフジロックに行って、
僕はスパークスの前のアクトのマークスチュワートの時からオレンジコートに張り付いて、
(恋人は別のライヴを見てから合流した)
スパークスの演奏のときには最前列で鑑賞。
アルバムのアートワークを燃やすパフォーマンスでロンが使用した、
お茶犬のライターまでゲットしていた私に教えてあげたい。
バンドをやってて、よかったーネッ!というやつだ。
(関係ないけどどついたるねんの1986は本当に名盤です)
PAはGOKの近藤さんだし、間違いない環境で演奏出来ました。
普段はできないような大きめの箱、
さらには大好きなバンド、ワッツタワーズと対バン、
そのワッツタワーズにはスパークスがゲストで演奏。なんてこった。
「ガール」で勢いを着けて「ストーリー」に着地、というライヴになりました。


全てのライヴが終わり、打ち上げに参加をして、
再び車を持ってきてローズを積み込む。
清水邸に向かい、1Fから3Fまでの地獄再び、と思ってたら、
行きやオルグのときよりも何故か楽に運べた。
でも次は絶対ウーリッツァーにしよう、というはなしになった。
恋人を家まで送る途中でおなかすいたからごはん食べよう、
と入った秋葉原のココスでわいわい話していた時、
「そういえば明日の宿ってなんてところなの?」
わたしは格安のゲストハウスを押さえていた。
8人泊まって24000円。素晴らしい。
でもなんてところだっけ、ちょっとまってメールを確認するよ。
そういってメールを見返すと、じゃらんからメールが来ていた。
そしてそのメールをわたしは読まずに居た。
内容を簡単に整理すると、8人以上泊まる際は、
クレジットカードの番号が必要になるので、それを送ってくれ、
という内容だった。そのメールの返信がなかったので予約はキャンセルにしますね。
なんてこった、そりゃないぜ、あんまりだ!と騒いでも仕方ない。
病み上がり+ローズの運搬でただでさえぎりぎりの状態だったものが完全に折れた。
恋人からの冷ややかな目線に耐えきれずこの場から逃げてしまいたい。
と考えるも恋人が助け舟を出してくれて最終的には別の宿を押さえることが出来た。
このあたりでメンバーにことの顛末を報告。
ともかく楽しい旅行にしたいっす!という気持ちをこめて送信したら、
遅い時間だからか、優介からだけ返信がきて、
「多分遅れます!」という内容だった。早いな!
目覚ましをセットしてつかの間の眠りに就くのであった。


12日
つかの間の眠りだった割には清々しい目覚め。
手早く荷物を、じっくりとDJ用のレコードを選び、
それらをろくにチェックもしないで車に詰め込む。
キーを回し、エンジンも快調にかかる。
iPhoneをつなぐカセットアダプタも快調。
スムースな滑り出し。悪いことはなにも起こらなさそうだ。
中山道から山手通りへ、ほら道が混み出した。こんなもんだ。
安定の遅刻で新宿へ着く。僕よりも遅い人がひとり居たので助かった。
宣言通り優介は遅刻。
前日に急遽東京で仕事が出来てしまった馬場ちゃんは見送りにきてくれた。
京都への長いドライヴがはじまり、甲州街道に出てBGMがすぐどついたるねんになった。
いい予感しかしない旅の始まりです。
東名に乗るまで結構時間がかかったけど、それから先はスムースな道のり。
唯一難点を挙げるとするならばサービスエリアの昼食がおいしくなかったことだ。
車内ではマリオカートが繰り広げられ、運転さえしていなければ、と思うのだが、
携帯を少しいじるだけでもよってしまうわたしにそんなことができるはずがなかった。
途中で運転を見富さんに交代してもらって、また僕が代わって夕方には京都に着いた。
急遽押さえた宿はまさに修学旅行といった雰囲気の宿で、
女子ふたりはベッドの部屋、男子6人は雑魚寝の和室だった。
荷物を置いて、優介はMIDIキーボードとMacBookを、見富さんはペンタブを。
それぞれ宿題を残して京都へ来た人たちだった。
少し経って五条桂の天下一品へ。エンジニアの得能さんに教えてもらって、
前回の京都もここで夕食を摂った。
前回売り切れていた角煮ラーメンを食べてGOOD補給して、
ついでにガソリンも入れて宿に帰った。
作業組は作業を、他の4人はそれぞれマリオカートや京都散策を。
割と遅い時間までわいわいやっていて、
こういう時間がグッドヴァイブスを生むな、と確信するも、
やはりいびきがうるさいわたしと雑魚寝というのがあまりにも申し訳なかった。


13日以降は後日。