幻燈日記帳

認める・認めない

玄関開けて2分でデカダン



現在はルームシェアしている一軒家の居間でCDRをひたすら焼き続けている。
3時間ほど前ぐらいに家に帰ってきてからひたすら、ひたすら。
土曜日曜と京都へ行くので納品は早めにすませたい、と、明日納品に行くためだ。
時間をさかのぼりながら日記を書こうとしたけど、どうにもならなかったので、
ここからいつも通りの日記の書き方に戻します。


目を覚ますとそこは実家だった。
日記をかかなかった一ヶ月間を触れないためには、
前日のことなど忘れてしまうのが一番だ。
母と猫の写真を撮ったりしながら、
現在の住まいで録画し損ねた相棒再放送をみたりした。
近況を報告したりして、昼過ぎには実家を出た。
訳あって早く郵送しなければならないものがあったため、
郵便局が開いてる時間までには帰らなければ、と早い時間に家を出た。
バスに乗る。ゆっくりと流れていく景色。
バトン部の女学生が練習をしていた。
バスは成増に到着、東上線の駅を抜け、少し歩くと、
吉祥寺行きのバス停がある。
ちょうどタイミングがよかったらしく、すぐバスに乗れた。
バスの中で「ひみつ」をききかえした。
これはいいレコードだ。最近なくしていた自信をすこし取り戻した気がした。
バスを降りると空調のきいた座席など忘れろ、と夏に胸ぐらをつかまれた。
信号待ちが、イヤフォンが、荷物が、すべてが鬱陶しい。
取り戻しかけていた自信は何処へやら。
汗になってアスファルトに吸い込まれていってしまったのだろう。
鍵を差し込み、家についた。少しだけ、本当につかの間、
ゆっくりしてすぐ家を出ようとすると一本電話が入る。
今夜打ち合わせできない?という内容だったので、
「ぼかあね、今夜!これこれこういう用事があるんですよ!」
と応えたら「終わってからでもいいから!」と頼まれたので、
了解して電話を切り、家を出た。
自転車にまたがって吉祥寺を目指す。
さらに電車に乗り換えて中野を目指す。
レコード屋を数軒まわったが収穫はなし。
レコミンツの品揃えは5年前とは別の店のようになっていた。
待ち合わせ場所で落ち合う。森雅之さんとはじめてお会いすることが出来た。
「ひみつ」と新しくつくったライヴ盤、
「ひみつのそれから」のイラストを描いていただいた方です。
青木俊直さんに間に入ってもらい、実現したこの会合!
多分19歳とかだったわたしに、森さんの漫画はとてもやわらかく刺さりました。
憧れの森さんと!私は!いま!テーブルを囲んでいる!
漫画の話、映画の話、音楽の話を少々。とても楽しい時間だった。
結構いい時間だったがそのまま総武線に。
水道橋で降りて試聴室へ。簡単な打ち合わせを一件やってすぐ帰った。
総武線で吉祥寺へ。自転車で自宅へ。
家に帰るとAmazonに注文していたCDRが届いていたので、
鬼の形相でCDRをひたすらと焼いていった。
CDをリリースして3年目です。
大学の後輩だったKEYTALKはメジャーデビューが決まりました。
森は生きているの勢いはとても素晴らしいですね。
周りのミュージシャンはどんどん自分たちのやり方だったり、
近しい人に手を借りながら自分たちの表現を外に外に広げようとしている。
私は果たしてどこまで自分でそれが出来ているんだろうか。
広がっていってるように見えても実は、
それは内へ内へと収まっていっていることだってあるだろう。
自分がそうなっていないか、とても不安になった。
お世話になっているデックレックのネモトさんのtwitterでは、
デックレック所属バンドのうみのてのその日のアクトを賞賛する声を、
たくさんRTしていた。
急に憂鬱が胸に錨を降ろし、今夜はここで休む、と言い出した。
ライヴ盤はありがたいことにココナッツディスクでは売り切れた。
追加に納品する分を今焼いている。
今月だけでももう何百枚、通算でいったらもう何千枚、という、
CDRを焼いてきたこのPCにも気持ちがあるとしたら、
ぼくへの励ましなのかもしれない、だなんて少し気味の悪いことを考えてしまった。
いつだって状況は悪くなっていく一方な気がするし、
いつだって状況は好転し続けているような気もする。
今夜はともかく、おもいっきり眠りたい。