幻燈日記帳

認める・認めない

カーク・ダグラスのゆく年くる年



気が進まないが寝床から這い上がる。年明けから悩まされ続けた肩痛にオサラバするために整形外科に行こうと決めていたのだ。ところがこんな日に限って痛くない。ずっと肩を動かすとポキポキいっていたのにそれも治まってしまった。ふてくされてスプラトゥーンをはじめてしまって気がついたら夕方手前になっていた。どのみち処方してもらっていたシップはもうないのだ。覚悟を決めて整形外科へ。3分の診療で1080円。シップ54枚で860円。どこか釈然としないものを抱えながら今度は(日記では省略してしまっていたのだけれども年末に発覚した)腎結石の様子を見てもらいに町医者にかかる。飲んだ薬の結果、副作用とか出てないか見るために採血も、という流れになった。前回は若い女性が2回アタックしてダメで、主治医の先生が2回目のアタックでようやく採血に成功したのだが、今回は男性が2回アタック、3回目を試みようとしたが匙を投げ、主治医が4回目のアタックでようやく採血に至った。針を刺されるたびに「太りすぎた私が悪いんです!」と叫んだ。通常、採血の際は右腕、左腕のどちらかに台座が用意されるのだが、3回目のアタック以降両腕に台座が置かれるようになり、遠巻きにこの光景を見たら電気椅子に座り処刑を待つ囚人のように見えただろうか。満身創痍で会計を済ます。風邪っぽい気もするのでその診察もあってなのか3300円。血管が見つからなくて注射を刺されるたびに診察料があがるのだろう。病院を出た頃には隣の薬局も閉まっていた。宙に浮いた処方箋を恨めしく見つめても薬が出るわけではないのだ。帰り道に本屋に寄って欲しかった雑誌を探すのだが置いていなかった。自転車のスタンドをいつもより強く蹴りつけても即座に配本されるわけではないのだ。くたびれてしまったので夕食は簡単に鍋で済ます。食べ過ぎてしまった。夜、薦められるままにマッドマックスを見た。マシンも暴力も思想の表層にはないのでテンションもあがらないし、どう見ればわからなかったが確かに面白い。でも僕には情報量が多すぎた。目も耳も使いっぱなしでとにかく疲れた。明日は静かな映画を見たい。