幻燈日記帳

認める・認めない

キューカンバー・プロップス



インプットとアウトプットについて考える。「あ〜!インプットしてるな〜」と考えながらするインプットに果たしてなんの意味がある。だから私はこうしてソファに沈みインプットの到来を待つ。アウトプットはインプットの先にしかない、と考えていたのだが、アウトプットの先にインプットの加護があるかもしれない…必要以上に高尚に書こうとしたが、全てはうまくいかない。事実はただひとつでソファに沈んでいた、という事だけだった。


このままではいかん、と。頼まれものの作曲作業を進めていく。夕方の予定までに磨きに磨くとこれはダメかもしれない、というひとつの答えが浮かび上がった。こういう時はただひとつ、一度忘れてしまうのが一番なのだ。


少し遅れて会社で会議。未来の話をすると緊張で喉がひどく渇く。しかもそれが重要な話となれば口まで乾く。プレッシャーと輝かしくあってほしい未来の虚像に揉みしだかれ口臭だけがどんどん鋭角になっていくのがよくわかった。スカートはただいま絶賛ニューアルバムのレコーディング中です。


細かいスケジュールの話などを詰めに詰めてすっかり遅くなってしまった。ディスクユニオンに寄ってDon Scaletta Trioのレコードを買う。そのままタワレコへ行きtofubeatsくんの新譜、坂本龍一さんのasyncのアナログ盤、パイドパイパーハウスでPanのCDをそれぞれ購入。Panは不穏なジャケットに惹かれて。家で検索してみるのだけどともかく情報が出てこない。Amazonの少し前の紙ジャケのレビューには同名の日本のパンクバンドの同名のファーストアルバムへのレビューが並んでいた。tofubeatsくんの新しいアルバムは気鋭のトラックメーカーの新譜というよりシンガーソングライターの新譜という佇まいで、グッとくる。


帰りの電車でiPhoneの充電が切れてしまった。寄る辺のない寂しさが襲ってくるもiPhoneが寄る辺であったという事実に気持ちが行ってしまい車窓の外を眺めることしかできなかった。