幻燈日記帳

認める・認めない

在宅・月光密造の夜 Vol.4

一旦在宅ライヴをやめよう、と思ったのは自粛がゆるやかに解除されていく雰囲気を感じたからでも、それを感じたいからでもなく、機材を自分で準備したりするのに限界を感じたからでもない。距離のとり方がわからなくなったのだ。通常のライヴがあって、その中の非日常として在宅ライヴがあるならきっといいのだけど、このまま生配信+ダウンロード販売という形態でのライヴ配信を同じタイトルをつけて、毎回やっていくと、日常がこちらにひっくり返ってしまいそうな気がしてしまい怖くなってしまった、というのが本当のところだ。盛んに叫ばれている「新しい生活様式」からはみ出てしまった気持ちはどうなるのだろう。歌でも歌っていないと気が狂いそうだった、というのは今でも残念ながら変わらないし、もしかしたらもともとそうだったのかもしれない。というわけで一応、「在宅・月光密造の夜」は今回でおしまい。気持ちの整理がついてもう日常にのみこまれないぞ、となったときなのか、または新しい現実の壁が私の行く手を遮ったときなのかは今はわかりませんが、せっかく多くの方に好評を頂いたのでいつかは必ずまたやりたいと思います。

 

今回のセットリストは大いに悩んだ。スカートのセットリストはホームかそうじゃないか、どうゆう状況のライヴか、など「イヴェントの芝目」を読めるだけ読み、草案を出し、メンバー、スタッフで揉んで最終的な形になる。しかし、YouTubeでの無料配信は客層も読めず、ひとりでうじうじしているうちに当日を迎えた。今回は前日に作業用のPCが大変なことになり(ex.iTunesことミュージックがほぼ初期化してしまった。本当だったらこのことだけで日記書きたいぐらいなんだけど……)、そのてんやわんやもあり、ここ3回は事前にメンバー、スタッフに送っていたセットリストも送れなかったのも問題のひとつだった。最後だから「月光密造の夜」を本編最後にやる、と決めたらスウィングもののメドレーで締めよう、ということだけ早々に決まり、結果的には以下のようなセットリストになった。

 

1. 静かな夜がいい 2. 視界良好 3. 君がいるなら 4. 沈黙 5. オータムリーヴス 6. だれかれ 7. すみか 8. ストーリーテラーになりたい 9. サイダーの庭 10. 夜のめじるし 11. アポロ 12. 月光密造の夜 enc1. ランプトン enc2. 駆ける enc3. わるふざけ

 

「君がいるなら」から「沈黙」はレコードの曲順。もうちょっと気持ちに余裕があれば5-7の曲順は見直していたかもしれない。でもどの曲も、特に「だれかれ」はとても楽しく歌えたからよかったのかもしれない。Vol.2では感情の赴くままに歌った「静かな夜がいい」も、少し抑えて、時々溢れるような感じになった気がします。中盤のよくわからない起伏も、とっちらかった今の気持ちととても重なる。後から振り返ってどうみえるんだろう。

 

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アーカイヴは一週間。7/3に向けてDL音源も鋭意製作中です。