幻燈日記帳

認める・認めない

まとめを読まないままにして



24日
この日はバイト。
雪の次の日だったからか人が多かったような覚えがあるのだけれども、
そのあたりは既に遠い記憶の彼方。


25日
になったとたんに空気公団のHPにアクセスして、
ライヴ盤のLPを注文する。
融解後の空気公団は「おはようあさ」「作品集」「青い花
しか聞いていないという不真面目なリスナーなんだけれども、
LPが出るのならやっぱり聴かなくちゃと思いとにかく飛びついた。
少し早めに起きて車を出す。熊谷姉弟に手伝ってもらって、
スカートの「ストーリー」重版分を組み立てるのだ。
そのために熊谷姉弟を吉祥寺まで迎えにいくのです。
車中のBGMは23日買ったばかりの進行方向別通行区分の新作「よーし、いくぞ」
SoundCloudにアップされていない曲が素晴らしい。
小さい先輩が大きい先輩にキュン、なんか特に。
「小さい先輩が大きい先輩に放課後帰りのみやげ」
「大きい先生が小さい先輩に横浜帰りのみやげ」
この歌詞が素晴らしくて、感動してしまった。
熊谷姉弟を吉祥寺で拾ってまた聴いてしまう。
「ちょこっと結婚」でげらげら笑う。
今回はアルバムとしての完成度が高いような気がしてならない。
昼過ぎに家について、組み立ての準備。
再プレス分の組み立ては前回よりスムーズに済んだ。
夜はスカートの練習で中野に向かった。
向かう途中で池袋で降りてココナッツディスクに納品。
話もそこそこに(遅刻しそうだった)中野へ。
練習は30分の持ち時間を存分に利用した全10曲を重点的に。
主に新しく追加した曲を練習した。
練習を終わって、下北沢まで行って忘れ物を取りにいった。
中央線で新宿降りてどうせ降りるなら、ということでZINにいって、
ティアズマガジンを買ってきた。
ちなみに忘れ物はCDを入れるビニール袋。
これがないと明日の納品に間に合わないので、
心を鬼にして身体にムチを打って下北沢まで行った。
THREEで無事に忘れ物を回収。
最寄り駅の終電はなくなっていたので、
東上線に乗っかって東武練馬で降りる。
疲れきっていたのと給料日だったことをいいことにシータクに乗った。
それでも家帰って50枚梱包。


26日
昨日の500枚-45枚+100枚
流通に納品する数は600枚なのでちょっとがんばって100枚梱包した。
夕方になって車を出して学芸大学へ向かう。
音楽は進行方向別通行区分細野晴臣
お忙しいところ流通会社にお邪魔していろいろ話をした。
すがすがしい気持ちで車にまた乗って細野さんの音楽を聴いていく。
途中神保町に寄って郵便受けにすとんと荷物を落としてきた。


27日
新宿に出る。
待ちぼうけを食らっていたら、
12歳の頃からの付き合いの友人とバッタリ。
彼はこれから打ち合わせなのだそうだ。
待ちぼうけを食らわされていたのは恋人で。
その恋人が誕生日なのでちょっといいごはんを食べるという約束だった。
ところがカノジョ、財布を忘れてしまったそうだ。
「帰ってとってきなさい」とも言えず、
誕生日ですからね…と言ってごちそうした。
いい話のように書いているが、ここで問題なのが、
財布忘れた!と言われるまで割り勘とまで言わなくても、
1000円くらいなら取ったっていいんじゃないか…?
きっと恋人もわかってくれる、今の僕は金がないということを…!
と思っていたことだ。
夕飯時までには家に帰って僕はまた梱包、梱包、梱包!
残った枚数を全部やってしまおうと躍起になる。
9時くらいに始めたのだけれども、終わったのは1時過ぎ。


28日
けたたましい緊急地震速報で目を覚ます、というかむにゃむにゃ言う。
そのまま枕に沈んでしばらくしたらまた緊急地震速報
もうやめてくれーとはいうもののまだ寝かせて、となってまた寝る。
しばらくしたら今度は機械の音声で「火事です」とか聴こえてきたので、
この世の終わりだ!という気持ちで目を覚ます。
状況を整理したら我が家に火災報知器を設置したらしく、
その音は電気屋さんが試しに鳴らしたものだったそうだ。
5時からアルバイト。終わってから社員さんの送別会だった。
レジの中では見れない表情が見れて面白かった。
4年前の僕なら意地でも飲み会なんかいきたくない、と思っていただろう。
人間かわるものだなあ。
笑いながらビンゴカードに穴をあける僕はもう24歳なのだ。
原稿を残していたので二次会には行かないで帰ってしまった。
3時くらいまで文章を書いてああでもないこうでもない、と書き直していった。


29日
高円寺に佐藤幸雄さんの公開練習を見に行った。
今回は佐藤さんひとり。
これがなんだか凄くって。
「耳をすまして」と歌っていた曲がメロディとしても、
コード進行としてもかっこよくて切なくて泣きそうになった。
「これからは実際のライブを想定した演奏をします」
と言って「あなたのこと、まだよく知らないけど」と歌いだした。
うっわー、と感極まってまた泣きそうに。
30年前の曲なんだけど、やっぱり繋がりたい、
という気持ちはどういう風に技術が進歩しても、
これだけはきっと人類が抱えるテーマのような気がして、
勝手におおげさな気分で歌う佐藤さんの口元や手元を熱心に見つめていた。
ライブ終わって納品にいかなきゃならなかったので早めにおいとまする。
納品終わって優介とお茶をした。
今後の身の振り方について、という訳でもないけど、長く話した。
優介と別れてもう一件納品に向かう。
その場で出会いもあったりして、縁ってだいじだなーとぼんやり思った。


30日
目覚まし時計がなる直前に目を覚ました。
昼間から十代の頃から好きな漫画家さんとお茶というイベント。
前回逢った時もかなり緊張していたけれども、
今回も最初はすごく緊張した。
二件目の喫茶店に入ったくらいになると、
緊張もしなくなってのんびりとスカートの曲のことや、
その人の漫画のことを話せた。
とても楽しかったです。
夕方くらいに「またお茶しましょう」
「今度は彼女さんとののろけ話をきかせてください」と言われて別れる。
僕は新宿に出てZINで買い物。
冬目景さんの「マホロミ」と道満晴明さんの「ニッケルオデオン」を買った。
帰りの電車で「ニッケルオデオン」を読んだんだけど、
道満さんらしい漫画でありながら今まで以上に爽やかで、
爽やかさだけでいうなら「性本能と水爆戦」の頃のようだ、
なんて感動していた。
「マホロミ」も凄く好きだし、面白いんだけど続きを待つのがしんどくなってきた。
高校生の頃はイエスタデイ何年だって待ちます!という気分だったけど、
面白いと、早く続きを!となってきてしまっている。
高校生の頃は「あいつらは週刊誌の漫画の続巻を待つだけで、
しびれをきらしているのに隔月連載の単行本を待てるオレ!」
くらいのスノッブさはあったのかもしれないなーなんて自分自身を冷たい目で見た。


31日
夕方スタジオに入る。
コミティアで売る音源の録音。
ドラムの音を3曲分録った。
そのままそのスタジオで3人のスカート練習。
曲順通りに演奏してみて問題ないようだったので、
古い曲を掘り起こしてみて、今後のライブであれやるこれやる、
なんていう話をしていった。
帰りは清水君の提案で小滝橋の二郎へ。
入ってみたらテーブル席があった。
世間話や音楽の話もしつつ、ラーメンが届いたとたんに、
3人とも無言でラーメンをすすっていた。
帰りの電車でずっと録音した音を聴いていた。
割とカッコいい仕上がり。
問題のあるところを見つけ出していって家で修正。
というかベースを録り直して、ミックスしていった。


2月1日
昼間はベースとギターの録音についやして、
夕方にはアルバイトへ向かう。
着くなり社長に「おー、話題の澤部さんじゃないですかー」と迎えられる。
えへへー、そうなんですー、くらいの気持ちで流そうとしていたのだけど、
話を聞くと、社員さんのうちのひとりが、
御茶ノ水ヴィレッジヴァンガードでの「ストーリー」大展開を、
たまたま見たそうで「うちでもああいうことやりたい」と相談された。
実際にバイト先の本屋でCDが並ぶのは、
辻井伸行さんのCD以来の快挙になる…が…気持ちはちょっと複雑。
売れなかったら心の折れ加減は凄そうだ、はっはっはっ…


2日
今日はボーカルのレコーディング。夜はアルバイトです。