幻燈日記帳

認める・認めない

さよならオルガン(とタイコ)



こんなに久しぶりになってしまった言い訳をするなら、
それこそ何ページ(もしくは何メガ?)あっても足りない気がする。
これはもはや何事もなかったかのように日記を書き始めるのがいいのかもしれない。
だがきっとそれもできない気がするので言い訳まじりになることでしょう。
そして久しぶりの日記なので文章はおそらく固い事でしょう…


ほとんど空っぽに近い部屋で目をさました頃には時計は12時を回っていた。
この春から漫画を描いてる友人や映像の仕事をしている友人と、
杉並区と武蔵野市にほど近い練馬区に一軒家を借りて暮らす事になった。
(この辺も細かく日記として書けば楽しかったのだろうけど、
レコーディング、リリースと重なってしまいそこまで気が追いつかなかった)
僕の実家は板橋区で環八に乗ってしまえば新しい家までは30分もかからなかったので、
業者も頼まず部屋の家具やCD、レコード、漫画をひとりで運んだ。
何もなかった部屋に見慣れた棚やレコードが日に日に増えていって、
それにしてもこんなに毎日なにか労働するなんていままでなかったぞ、
充実感とはうらはらに寂しさを暖めて眠る日々が続いた。
それにしてもものが多すぎる。
母親曰く「段ボール2箱分ぐらいは置いていっていいから」とのことで、
いくら6畳から8畳に広くなり、いままでなかった押し入れがあるからといって、
あるもののほとんどを持っていったらそこにはカオスが広がっていた。
荷物はほとんど運び込んだのでなんとかして新居の整理をしなくては、
と意気込んで目を覚ましたのだが、なんとも気持ちがそわそわしてしまい、
結局実家を出た頃には陽が沈みかけていた。
こんな日に限って、夕陽は鮮やかなオレンジ色だった。
電車に乗る。音楽を聴く。少し眠って目が覚めたら乗り換えの駅だった。
エスカレーターをのぼって新宿線に乗り換えた。
新宿三丁目で電車を降りてそのままユニオンに向かう。
引っ越しで不要なCDが何枚か出たのでそれを嫁に出しにいきました。
19枚持っていって4枚買い取り不可。その中の一枚には、
ゴンザレスのソフト・パワーが入っておりました。
合計で4600円になり、それを元手にレコード6枚(100円コーナーから)、
無印でラーメンどんぶり、UNIQLOでパンティと靴下を購入しました。重い。
やんばるで夕食を摂り、紀伊国屋草間さかえ先生の新刊を買おうと思ったら、
紀伊国屋にたどり着いたら警備員が入口を既にふさいでいた。
訊いてみたら「21時までなんです」とのこと。
時計を見たらぴったり21時を指していた。
こんな無慈悲なことあるかよ!つい警備員さんに、
「この辺に本屋ないですかね〜」と訊いてみると、
「いやー紀伊国屋があるからないんじゃないですかね〜」とつれない返答。
失意のどん底と荷物の重量にため息をついて外に出ると、
はす向かいに燦然と輝くアニメイトの文字。
あまりアニメイトはいい思い出はないので入りたくなかったのだけど、
背に腹は変えられないしこの荷物でZINまでいくのは辛いので入店。
わかりやすいオタク色に圧倒されつつも(けいおん饅頭にはびっくりした)、
すんなりと欲しかった草間さんの単行本と買ってなかった月スピを購入。
また荷物が重くなった。
西武新宿線に乗り込む。見慣れない風景が過ぎていくのに耐えきれず、
鞄から事件記者トトコを取り出し読んだ。
スピード感が心地よくて何回も読めるッス。
駅を降りてくたびれた身体には甘くておいしいものが必要だ。
セブンイレブンであんみつを買って帰った。
鍵を挿すと新しく暮らす家、という訳だ。