幻燈日記帳

認める・認めない

生活は遠い

もう閉店してしまったかつてのバイト先の書店で朝の4時から本を売る仕事をする、という夢を見た。でも朝の4時からだったので何度も眠ってしまう、という内容のものだった。気がつくとまったく違う場所にいる。何らかの罪を犯し、船に詰め込まれ、どこかに運ばれる途中だった。生々しくて居心地が悪い。いろんな最悪なことが起きて、みんなが脱獄していくなか、ひとりおとなしくどこかに着くのを待っていた。もうすぐ船が着く頃、黒ギャルが現れ「逃げないのか、着岸する時が一番いいんだ」というけど「いいんです」と断ったら、突然脱ぎ出した。鎖骨のあたりにWANIMAのロゴみたいなフォントで「SEX」というタトゥーが入っていた。一言二言、言葉を交わす前に夢から醒めた。昔、トリプルファイヤーを見にTHREEにライヴを見に行ったら過激なパフォーマンスで有名だったバンドが演奏していて「景気がいいね〜」なんてステージに目をやった途端、おっぱいもろだしの女性が見えた気がしたのだが、幻覚か真実か確かめる間もなくすぐにライヴは終わってしまった。転換のときに「あんなに興奮しないおっぱいみたのは初めてだぜ〜!はっはっはっ!」と言っていたお客さんがいて、(この世に興奮しないおっぱいなんてあるのだろうか……)と更に暗い気持ちになり、切ない気持ちでトリプルファイヤーのライヴを見たことがあるのだけれども、その日の気分を思い出す。

それが伝染して切ない気持ちのまま届いたVulfpeckのアナログに針を落とす。今日はいい日にしないと、と思い立った。でもいい日とはなんだったんだろう。根幹から問い質してみる。好きな音楽を聴くことかい?溜まった仕事を片付けることかい?そうではない、きっとエアコンのフィルターの掃除だ、と1年振りぐらいにフィルターの掃除をした。雨の予報も雪の予報も外れちゃったな、なんて太陽が高いうちに干したのだけど気になって検索したら力強い主婦の口調で「あんなものはかげ干しで充分」って書いてあって生活は遠い、と目を細めた。